女課長アリサ Vol.8

「なんでアイツが・・・」入社5年目の意識高い系男子のプライドが、崩れ落ちた瞬間

「恋も仕事も順調」なんてあり得るのだろうか?

必死に仕事に打ち込んでいたらプライベートは疎かになり、

かといって婚活に精を出していたらキャリアを追い求めることは難しい。

これは、大手証券会社で働く、野村アリサ(32歳)が、仕事と恋愛に悪戦苦闘しながら成長していく物語である。

◆これまでのあらすじ

お荷物集団だった営業8課のメンバーである、三井祐奈大和直樹はアリサの指導を受けて営業成績を出し始めてきた。そんな二人の成長に焦りを隠せない意識高い系男子・東海林だったが・・・


その日の夜、アリサはひとりオフィスに残り、課員たちの予算表を見ていた。

自分がこの課に配属されてから早くも3ヶ月が経った。最初は正直、とんでもないところへ来てしまったと思ったものだ。

来たばかりの頃は、課員たちは本店最下位の8課であることを負い目に感じながら肩身を狭くして過ごしていた。

アリサの目標は「この8課を誰もがここで働きたいと“憧れる場所”にすること」だ。

周りからは無理だと思われているかもしれないが、不思議とアリサには自信があった。

―遠くない将来、今の8課のメンバーは本店の中を胸を張って歩いているだろう。

想像するだけで、顔がにやけてくる。

しかし、今現在アリサの頭を悩ませているのは、入社5年目の東海林の存在だ。



それは先月末のこと。

アリサは東海林とともに大手企業の取締役のお客様のもとを訪れていた。

少し早めに到着した二人は、案内された役員室で静かにお客様を待っていた。

緊張した空気の中、アリサが小声で東海林に向かってささやく。

「まずは東海林さんが、いつも通りお勧めしてください、必要に応じて私がしゃべりますね」

そうアリサが言い終わったタイミングで、お客様が素早く部屋に入ってきた。

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