ミーハー女 Vol.2

「私、男運がなくて…」。いつまでたっても幸せになれない女の嘆き

「じゃあ、正直に言います。ステータスのない男なんて、あり得ないです」

匠の反応が気になりミハルが横を見ると、匠は少し寂しそうな顔をしながら地面を見つめていた。

ーいつもはすぐ言い返してくるくせに、何よ、そのしおらしい態度は…。

ミハルは戸惑いながら、自分への言い訳のように言葉を続けた。

「ステータスのある男の人といると、自分のレベルが上がる気がするんです。慶應出身、かっこよくて背も高くて、業界ナンバー1の広告代理店のクリエイター。環境にも恵まれて才能もある匠さんみたいな人には、この気持ちわからないと思います」

ミハルの言い分をじっくり聞いていた匠は、わざともったいぶるように一呼吸おいた後、ようやく言葉を発した。

「男にも、CAとか女子アナとかモデルとか、ステータスばっかりこだわる奴いるけど、そういう“すごい友達といる自分すごい”って勘違いしてる人、ものすごくダサいと思うんだよね」

「何がいけないんですか?ステータスのある人の方が、自分じゃ行けないところに連れてってくれたり、世界を広げてくれるからいいじゃないですか」


ミハルは、当然のことのように言うが、匠は特に反応もせず淡々と続けた。

「フェスでVVIPに入れてもらったとか、高級な鮨屋に連れてってもらったとか、写真撮ってSNSにあげることが、世界を広げてくれる経験なのかな。ただ友達に羨ましがられたいとか、マウント取りたいだけじゃない?」

匠から溢れでる言葉が痛いほど、全て自分に当てはまる気がして、ミハルは何も言い返せず、ただ遠くを見つめた。

「しかも、だいたいステータスで男選びする子って、相手がちょっと面倒なこと言ったり振られたりすると、“男運がない”って相手のせいにし始めるんだよね。自分の男選びの基準が悪いのに、そこは全く直す気なくてさ、都合いいよね」

ー男運がないって…。

匠から痛いところを突かれたミハルは、思わず立ち止まり匠を睨みつけた。

「もう!そうやって人のこと煽るのやめてもらえますか?私の人付き合いは私が決めるんです。匠さんの価値観の押し付け、正直鬱陶しいです」

ミハルの語気の強さに驚いたのか、匠は少しバツが悪そうに見えた。

「ごめん…」

強く言い返しすぎたと思いながら、ミハルも返す言葉が見つからず、2人は無言のまま銀座の街を歩き続けた。

「着いたよ」

しばらく無言のまま歩いていると、不意に匠が言葉を発した。

そこは、ミハルも見慣れた風景の場所だった。

この記事へのコメント

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No Name
なんでも見下しにかかってくるこの男よりは自分の価値観を持ってるミハルの方がかなり好感持てるんだけど
2019/10/13 05:1799+返信7件
No Name
最初から最後までペラペラな話だった
2019/10/13 06:0599+返信1件
No Name
ん!?これで終わり?
2019/10/13 05:4395
No Name
寂しそうにしすぎだろ笑
2019/10/13 05:2742
No Name
私だったら会話の途中で帰ります。
こんな失礼な男。
しかも言ってることが非常に薄っぺらい。
2019/10/13 10:3225返信6件
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