2019.10.13
東京発⇒地方行き Vol.2亜矢子さんは、小学校から一貫の女子校に通い、有名私大を卒業後、丸の内にある金融機関のバックオフィスに勤務。
外資系の会社ではあったが、アットホームな社風で仕事は楽しく、充実した社会人生活を送っていたと言う。
「フロントの人たちは激務ですが、私はバックオフィスだったので、プライベートもきちんと確保できましたし、お給料もそれなりにいただいて…。本当に楽しい社会人生活でした」
社会人3年目になり、代々木上原の実家から赤坂で一人暮らしを始め、東京生活はますます充実していった。
「そのときちょうど、ちょっとしたチーム異動があって…。そこで彼…智之と出会ったんです」
亜矢子さんの勤めていた会社はかなり大手のため、彼のことはほとんど知らなかったと言う。
「仕事ができて、話も面白い人でした。当時私が26歳、彼が33歳だったかな。短期間のプロジェクトだったのですが、仕事帰りにたびたび飲むようになって、お付き合いを始めました」
だが2人で会うのは、もっぱら赤坂にある亜矢子さんの家だったと言う。
「離婚したてで、まだ奥さんの荷物があるから…ってなかなか家に呼んでくれなかったんです。それに彼の家は成城の方だと聞いていたので、通勤には少し不便で」
もちろん社内で2人の仲は秘密で、離婚したことは直属の上司にしか報告していない、と言っていたという。
「ちょっとおかしいなと思うことはあったのですが、プライベートの友人には“彼女”と紹介してくれていたんです」
そこまで言って、彼女は言葉を詰まらせた。
「付き合い始めてちょうど1年になるくらいの時でしょうか。彼と同じチームの同期とたまたま飲む機会があって、そのとき『智之さんの家、今度赤ちゃん生まれるんだって!』と聞かされたんです」
驚いた亜矢子さんは、もちろんすぐ彼に問い詰めた。すると彼はこう言ったという。
「『離婚を考えていたのは本当だ。ただ、時間がかかってしまっていて…』と言い始めたんです。もちろんそれ以来、彼を信じることはできませんでした」
その後すぐに別れたものの、亜矢子さんはひどく落ち込んだ。何とか仕事はこなせるものの、食欲はなくなり、睡眠不足に悩まされる日々。
あまりのショックでやせ細っていく娘を心配し、母親が彼女を代々木上原の実家に連れ戻した。そのときちょうど、亜矢子さんは27歳。
「私、ずっと女子校育ちだったし、男性ときちんと付き合った経験もほとんどなくて…。見抜けなかった自分が本当にバカだったと思います」
実家に帰り精神状態はどうにか回復したが、酷い男性不振に陥った。
「両親にも迷惑をかけたし、結婚自体はしたかったのですが、どんな男性とデートしても『奥さんがいるんじゃないか』『彼女がいるんじゃないか』と考えてしまって…」
そんな娘を心配した父親が、いくつか縁談を持ってきたという。
「絶対独身だという確証が持てる男性に出会うには、入会に独身証明書が必要な結婚相談所か、お見合いですよね。そのときちょうど結婚相談所に入ろうかなと思っていたのですが…」
父親が見せてくれた当時のご主人の写真を見て、亜矢子さんは直感で「いいな」と思ったらしい。
「職場で見る男性とは180度違う、嘘のない、誠実さが滲み出ていたんです。朴訥な雰囲気ではありましたが、当時の私には救世主に見えました。まさか自分が、地方在住のサラリーマンと結婚するなんて、思ってもいませんでしたが…」
その後、筑波にある老舗ホテルで2人はお見合いをし、とんとん拍子に結婚が決まった。
ちなみにご主人は、大手メーカーの研究機関勤務。地元は守谷で、かつその研究所が筑波にあるため、住むところは守谷がいいと言われたという。
「主人の実家は守谷で、辺りに結構な広さの土地を持っているんです。義父がいくつかアパートやマンションを経営してるのですが、何年か前に“住みやすい街ナンバーワン”と取り上げられたこともあり、人気はあるみたいですね」
こうして守谷へ移り住むことが決まったというが、東京から離れることに抵抗はなかったのだろうか?
「そのときはまだ完全に傷が癒えていなくて、東京から離れたいという思いの方が強かったですね。あとは、主人の地元愛があまりにも強かったというのもあって…」
最近の東カレ不倫だのマウンティングだの薄っぺらい男の話とかだし。(前から?)港区おじさんみたいにホッとできるお話も読みたい
旦那が高校の時柏でカツアゲに遭って、一緒にいた友達が「オメェどっから来たんだ?!」と聞かれて守谷と答えたところ、「モリヤァ?!聞いたことねぇわ!」と言われて守谷出身であるという一事をもって殴られたというエピソードを話してたことを思い出しました😂
ごめんなさい。
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