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  • もう、入社10年目…。32歳の男が解き明かす、“スピード出世”した同期の秘密

    “理想の自分”に近づくため、男には多少の背伸びが必要だ。

    それは、内面だけじゃない。

    上質なものを身につけ、それに相応しい自分を目指す。自らを奮起させるその向上心こそが、男の活力の源になるのだ。

    スーツ、時計、車etc…だけじゃない、東京に住む、大人の男がこだわるべきアイテムがある。

    大手コンサルティングファームの直斗(32)が、デキる男への第一歩のために、最近持ち始めたアイテムとは?


    入社10年目で順調に昇進しても、何かが足りない?


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    テクノロジーサービス部門
    マネージャー 新村直斗(★)
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    社内システムで改めてそれを確認したとき、直斗はほっと胸をなでおろした。

    大手コンサルティングファームに勤める直斗は、入社10年目で順当にマネージャーに昇進。特段早くもないステップアップだが、半分くらいの同期はまだなので、平均値といったところ。


    ―これでようやく、ステージが1つ上がったな。


    そんな高揚感に包まれる。正直ここ数年、思うように評価されないことに、挫けそうなときもあった。

    そんな直斗の様子を察してか、2年付き合っていた彼女・萌香とも最近連絡が滞りがちになっている。仕事がうまくいかず煮え切らない直斗に業を煮やして、やや愛想をつかしているのだろう。

    デートの約束もない今日は、同期たちと飲みに行く予定だ。最近は同期会からもすっかり足が遠のいていたが、無事昇進が決まると気持ちも晴れやかになり、久しぶりに参加することにしたのだ。

    だが”同期”と聞くと、直斗の胸は途端にざわつき始める。密かに、ずっとライバル視している男がいるからだ。

    その男は、大学時代からの同期・一馬である。

    一馬は28歳でマネージャーに昇進、同期で最速出世した男だ。一馬の一挙一動に、同期からはいつも注目が集まっている。そして噂によると、「そろそろシニアマネージャーに」という声も上がっているというのだ。

    だが、一馬はどこからどう見ても普通の男だ。

    すごく愛想がいいとか、コミュニケーション能力が高いとか、イケメンだとか、それだったら少し納得できるものの、直斗はいつも疑問に思っていた。


    ―ヤツは何が違うんだ…?


    いままであまり考えないようにしていたが、新しいステージに立った直斗は改めて考えてしまうのだった。

    だが飲み会中、「一馬が普通に見えるのに何かが違う」と思わせることがあった。

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