「今さら何…!?」音信不通だった男から、1年越しに届いた驚きのLINE

「29歳って、独身女性にとって魔の年齢なんですよ。そんな必要全くないのに、早く結婚しなきゃ…!って自分を追い込んでしまう。私もまさにそうでした。

結婚に焦っていた私は、大学時代の友人、会社の先輩・後輩、果ては仲の良い取引先の人にまで『誰かいい人紹介してください!』って頼みこんでいたんです。

私の場合、20代のうちに出会いがなかったわけじゃない。もともと東京出身で知り合いも多いし、食事会の誘いだって山ほどありましたから。でも、結婚したいと思えるほどの人には出会えなかった。だからこそ、焦ってしまっていたんです。

そしたらある時、入社当時から可愛がってくれていた先輩が朗報を届けてくれたんです。

先輩の学生時代からの友人で、慶應医学部卒で結婚願望のある男性がいると。先輩と同い年だから当時36歳。…いい案件ですよね?先輩が持っていた写真を見せてもらったら、顔もまあ…許容範囲というか。会わせてくださいと即答しました」

紹介されたのは、高橋という男だったという。

それぞれに仕事も忙しいので、先輩に連絡先だけつないでもらい、最初から二人だけで会うことにした。

「そして、初デートの夜に彼から指定されたのは、すでに私が何度も行ったことのあるイタリアンだったんです。ベタな店選びだな…と思ったんですけど、結婚相手として考えるなら、遊び慣れていないのはむしろ好都合だと思いました」

ここで“決め”にいくつもりで、ボディラインの出るタイトなワンピースを選んで、普段よりぐっと女っぽい演出でデートに臨んだと話す。

「36歳で、バツなし独身で、医者。それでいて顔も悪くはないとなると、おそらくコミュニケーションに問題があるんだろうなって。勝手にそんな風に思っていたんですけど…それが意外と、いい人だったんです」

希の予想に反し、高橋は“普通”の男だったという。

「会話は医学の話、病院の話に偏りがちではあったんですが、柔らかな口調だからか嫌味がなくて」

彼の方も、希を一目で気に入った様子で「こんな美人が職場にいるなんて羨ましい」「紹介してもらえて本当によかった」とわかりやすく盛り上がっていたそうだ。

「正直に言えば、私の方は彼にものすごく惹かれていたわけじゃないです。ただ、結婚するには好条件に違いない。それまで私が好きになったり付き合ったりしてきた男は揃いも揃って結婚向きではなかったから…結婚向きで、自分を好きだと言ってくれる人を選ぶべきだって。そう、自分に言い聞かせていました」

そうして二人は頻繁にデートを重ねるようになった。

「でも、彼はもともとマメなタイプではないし、都内のグルメ情報にも疎いようで。だから、デートの約束も店選びも、どちらかというと私がリードするような形になっていきました。

多少の物足りなさはありましたが、彼も仕事が忙しいし、得意なことは得意な人がやればいいかな、と。そんな風に思い直して前向きに考えていたんです。だけど…」

3ヶ月ほどデートを繰り返したあとで、希は彼から、衝撃の事実を聞かされたとのこと。

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