港区モード Vol.6

One day:「チャラい」は、男にとって最高の褒め言葉だ


兄貴にそっくりなその男は
サラリーマンにはとても見えない

首元にスカーフを巻いて
大きなトートバッグを携えて

ーまるで兄貴みたいにチャラいな
僕はそう毒づきながら、彼をチラリと見た


彼はとびきりの表情で鮨を食べ
店主と楽しそうに話し
スカーフを前掛けにしてみたり

自由な空気そのものは
まるで兄貴のようで
思わず目を奪われた


…僕だって、本当は気づいてるんだ


何にも囚われないで
楽しそうにしている兄貴が
実は心底、羨ましいんだ、って


この四角いスカーフを渡されたら
僕はただただ、戸惑うけど

兄貴はこれを見たらきっとワクワクしながら
首元に巻いたり、前掛けにしてみたり
その四角い布に、とたんに魔法をかける


何にも囚われない
何にも縛られない


その自由な遊び心が、途端に人をひきつける


途中、日本酒を飲んでいる彼と店主の話が聞こえてきた


“この間、夢に白蛇がでてきたんだ
腹が透けそうに真っ白な、蛇
あれは、何だったんだろうなぁ”

その言葉に反応した僕は
気づけばこう口にしていた


―白蛇の夢は、いいことが起こる前兆なんですよー


すると彼は一瞬の間のあと
こちらを見てにこりと笑った

それを見て‥
久しぶりに兄貴に
電話でもかけてやろうか
なんて、思ったりもした


社会に入って、気づいたことがある
何となく読まなくちゃいけない空気
理不尽でもやらなきゃいけない仕事


そんなものに日々忙殺されて、凝り固まって


なにが本当にだめで
なにが本当にやりたいのか
見失うほうが簡単だ


チャラそうに見える兄貴だけど
いつも真実を見失わないよう
きっと戦っているんだ

悲観的になるのはいつも簡単で
楽しそうにしていると攻撃される
そんな世の中だ

なにが真実で
なにが自分にとって大切か

戦わなければ、始まらない
人のせいに 社会のせいにするのは簡単で
いつだって自分次第ですべてが変わる


だから大人になっても
自由で、囚われない心をー

それを纏えば、ドラマが生まれる

港区モード。


▶NEXT:7月9日 火曜更新予定
遊び心のあるスーツを着こなす、港区モード


今週の港区モード:「BVLGARI × FRGMTのバンダナ」


イタリアンラグジュアリーブランド・ブルガリと日本が世界に誇るクリエイティブディレクターの藤原ヒロシ氏の共作により誕生したカプセルコレクション<ブルガリ×フラグメント>が遂に始動。

バンダナ[W50×L50cm]¥23,000〈ブルガリ×フラグメント〉、トートバッグ¥180,000〈ブルガリ×フラグメント〉 時計¥620,000〈ブルガリ/すべてブルガリ ジャパンTEL03-6362-0100〉、その他スタイリスト私物


ブルガリのアイコンのひとつである蛇モチーフ「セルペンティ」に藤原氏がプロデュースするフラグメントのシグネチャーである稲妻ロゴをあしらった大胆なデザインが目を引くこのライン。船田氏がピックアップしたのが、コットンシルク製のバンダナだ。


高級寿司店のカウンターでナプキンの代わりに首元に挿すというお茶目な所作からは、この場に慣れた余裕が窺える。汚れなき白Tの貞操を守りつつ、感度の高さをさりげなくアピールするのも抜かりない。

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