表紙カレンダー Vol.45

TBSを卒業した宇垣美里とクルーズしたら、“ありのまま”を打ち明けてくれてドキッとした!


「視聴者の方に伝えたいことを、最終的に声に乗せて届けるのがアナウンサーの仕事。だから、ものすごく責任がある。

そう思っていたので、ベテランのディレクターさんが相手であろうと、この表現は不適切ではないか、こういう日本語はおかしいのではないかと、議論することを厭わなかった。

そうすることが許されていた環境には感謝しかない。逆になんでも”右へ倣え“を求められるような仕事は、私には向いていないのかもしれません」

芯が通っていて、勇ましい。宇垣さんの語りを聞いて、そんな感想を漏らすと、彼女は苦笑した。

「”どちらでも“って言うこともありますよ。例えば、今日のような撮影の際、衣装はどれがいいか訊ねられたら、それは私が決めることではないので周囲に委ねます。

だって、最も映える服を知っているのは、現場を見ている方ですもの。ただし、表現することに対しては、周りの意見に耳を傾けつつも、こだわるべきところはこだわりたいんです」

やると決めたらとことんやり抜く。それが宇垣さんのモットー。

某誌のボディ特集号のカバーで、磨き上げた丸みのある桃尻と引き締まった美脚を披露して話題をさらったが、事前打ち合わせで提案されたトレーニングや施術を「すべてやります」とやる気を見せてカラダづくりに励み、撮影当日はグラビア経験が少ないにもかかわらず、臆せずに次々とポージングを決めた。


また、自ら「こんな感じかな」と提案してスタッフを魅了する場面もあったという。

「自分の行動でびっくりさせたいという気持ちが強いのかもしれません。だって気持ちがいいじゃないですか、人の期待を超えるのって」

その言葉を受けて、ちょっと意地悪かと思ったが、「じゃあ、宇垣さんが新しく何かをするとき、そこには鮮やかな裏切りが待っているってことですね」と振ってみた。すると、こんな答えが返ってきた。

「大抵のことは、誰がやってもその結果に大差はつかない。アナウンサーになってから、よくそう思いました。

でも、私を選んでくれたからには、それだけのことをする、それ以上のことをしてやると内に秘めて、やりきりたい。でないと、私である意味がなくなりますから」

最後は語気が強くなった。誠実さが伝わってきた。フリーランス元年のこの夏、宇垣さんは果たしてどんな”裏切り“を見せてくれるのか。目が離せなさそうだ。

■プロフィール
宇垣美里 1991年生まれ。兵庫県出身。同志社大学卒業後、2014年、TBSに入社し、アナウンサーとして活躍する。’19年3月、同局を退社してフリーに転身。1stフォトブック『風をたべる』(集英社)が好評発売中。

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