年収120万アップが最低ライン。未経験の業界でも、強気で転職交渉するための秘策とは

​阿部　3つですか？えっと…ワークライフバランス、お給料、会社の風土・雰囲気、です。

​丸山　なるほど。これね、一番最後に言ったものが一番重要にしているポイントと言われているんですよ。

​丸山　阿部さんの場合はワークライフバランスとかは最低条件で、一番重要視しているのが会社の雰囲気。会社の雰囲気が良くて、自分に学べるところがある会社だと思えれば、おそらく給料が少し下がっても納得して阿部さんは転職すると思います。

なので、合いそうかなという会社があれば、とりあえず会ってみて、働いている人たちの雰囲気や環境を見てみるといいと思います。

​阿部　そうですね、お給料は当然希望するところはありますが、やはり毎日毎日働く場所なので、人間関係がギスギスしているところは嫌だなとか、経営者の方針が根付いている素晴らしい会社だと自分の成長できる環境にもなるのかなとは思っています。

そういうのはお金で得られるものではないので、そういったところは重視したいなという気持ちはたしかにありますね。

​丸山　会社の環境にフォーカスするのであれば、いろんな会社を受けてみるのは大切ですね。あと、会社の公式サイトをじっくり見るとか。それらも貴重な情報源で、会社の雰囲気は画面上からも伝わってくるものなので。

今は、他に狙っている会社など具体的にありますか？

​阿部　まだないんです。ちょうど昨日転職サイトに登録したばかりで、本当にこれからという状況です。

​丸山　阿部さんの履歴書を拝見しましたが、履歴書の書き方がとても綺麗ですよね。人によっては伝えたいことがありすぎてエッセイ調になってダラダラと書く人もいますが、採用側が読みにくくなってしまうので。

必要なことを箇条書きでスパスパ書いている方が、読む方も判断しやすい。まずは履歴書を読んでもらって、そこをパスしないことには始まりませんからね。

あとアドバイスするとしたら、 応募する案件によって履歴書を微調整するのもいいと思います。面倒かもしれませんが、募集要項に自分の経歴との共通点があれば、それをきちんと書くと、採用側もイメージしやすくなるので。

面接で聞かれる「あなたの長所は？」この質問の正しい答え方

​丸山　ところで、阿部さんの長所って何ですか？

​阿部　え、長所ですか？えっと、仕事のことで言えば周りの人を巻き込んで物事を成し遂げることができる力だと思っております…という風に前回の面接では答えました。

​丸山　なるほど。その答えも悪くはないんですが、向こうとしては「長所って何ですか？」と聞いているのは、 イコール「あなたを売り込んでください」という意味なんです。

なので、今の阿部さんの答えはあまり売り込みになってない。できれば「私の長所はこれとこれとこれです。だからこの仕事ができる。そこが私の長所です」と答える。そうすると、 採用側は「この人はちゃんとうちの会社のことを理解してるんだな。ちゃんと自分の売り込みもしてるから営業能力もあるな」と判断します。

先ほど阿部さんがおっしゃったのは、失礼ですが誰でも言えることなんです。その仕事をしてなくても言えることなので、それを言ってしまうと、採用側としては“また同じ答えが来た”となる。たぶん他にも同じこと言ってる人はいるんですよね。

“周りを巻き込める”、“コミュニケーション能力がある”とかは、営業職では当たり前のことなんです。