田中 圭に2018年を振り返ってもらったら、思わぬ話の連続で、つい聞き耳を立てた。

■2019年、そして未来について
“役者として、この一年を締めくくれるのはとても嬉しい”


今までも「実力派俳優」といわれてきたが、今年は「東京ドラマアウォード2018」で主演男優賞を獲得するなど、賞レースの覇者にもなった。役者として脂が乗り、今後、ますます欲が出てきそうなものだが、田中 圭自身に気負った様子はない。

「近頃、今後の目標をよく聞かれるのですが、正直、あんまり考えていません。楽しければマルだと思っています」

そう言って、彼は遠くを見つめるようにして再び口を開いた。

「出番が少なかった時代、もっと長く現場にいるためにはどうすればいいか考えていた。現場が好きだったからです。おもしろいものを作りたい人たちが集まって、それぞれの思いをすり合わせながら最終的に〝いいもの〞に向けて全力疾走する。

僕にとって堪らなく楽しい時間。それは今も同じです。送り手がめいっぱい楽しめば、受け手にも伝わると僕は信じています。これからもまっとうするだけですね」


この12月15日(土)21:00から16日にかけては、24時間生出演し、1本のドラマを作り上げるという前代未聞の特別番組『田中圭24時間テレビ』(AbemaTV)が控えている。

「企画・演出を手掛ける鈴木おさむさんが記者発表の際に言いました。『田中 圭がこうやって人気者になった今、彼の俳優としてのポテンシャルを世の中に知ってほしい。だから思いついた』って。僕はそれを身の引き締まる思いで聞いていた。

24時間やらなくてもいいんじゃね!?と思いもしますが(笑)、新しいことへの挑戦は刺激的だし、何よりも2018年を俳優として締めくくれるのが嬉しい。改めて田中 圭の本領を発揮してやろうと燃えています」


その顔は、一点の曇りもなくさっぱりしたものだった。世間にどう捉えられようと、〈人気者〉とちやほやされようと、己の立ち位置を見失わず、信じた道を一途に突き進む。

躍動感に満ちた港区の夜の空気と、田中 圭のオーラが、一瞬、オーバーラップしたようで、ハッとさせられた。


■プロフィール
田中 圭 2000年デビュー。2003年にはドラマ『WATER BOYS』で脚光を浴びる。今年4月に主演を務めた『おっさんずラブ』では、第97回ザテレビジョンドラマアカデミー賞主演男優賞受賞。現在、映画『スマホを落としただけなのに』が公開中

■クレジット
Photos/Akira Maeda@MAETTICO, Styling/Takashi Yamamoto, Hair & Make/Emi Hanamura@MARVEE, Text/Mio Amari


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