〆にしか食べられないトドメの麺 Vol.5

スギモト

杉もと

真鯛の汁そば

※この店舗は、現在閉店しています。

真鯛の汁そば

真鯛の出汁の美味しさは、さすがのひと言。味わいは思いっきり和だが、中華麺を使い、食感のアクセントにレタスを使っているところが杉本さんらしい。おまかせ7品+真鯛の汁そばコースは¥10,000(サービス料別)。1週間前までに要予約。2014年1月まで

ひねりを効かせた独自の味わい

どの皿にも、ちょっとしたサプライズを含ませているのが「杉もと」の料理だ。店主・杉本修一さんは、伝統的な京懐石で修業を積んできた料理人だが、独立して8年前に開いたこの店では、“他では味わえないこと”にこだわった独自の料理を提供。

例えば、鱧はもの吸い物に加える焼きナスをエスプーマでムース状にしたり、御造りに添える調味料をごまポン酢のジュレやレモン入りのトマトシャーベットにしたり。食べるとしっかり和の味わいなのだが、食感や料理法に工夫をこらしていて、味わうたびに“ほぅ”という言葉が思わず出てしまう。「美味しいだけじゃなく、いい意味で驚いてもらえる新感覚の料理を提供したい」。

そんな杉本さんの思いは、〆の麺にも現れている。真鯛の汁そばはこの秋からお目見えしたもので、細打ちのちぢれ中華麺を使うところがまた何とも乙だ。透き通った真鯛の出汁は香りも滋味も豊潤。あっさりとした口当たりながらも麺との絡みやバランスが秀逸で、コースの〆にふさわしい軽やかな余韻をもたらしてくれる。

じつはこの麺、将来はラーメン店を開きたいという杉本さんが長年温め、磨き込んできた味。その完成度は言わずもがな。〆の麺までワクワクさせられる。

秋の前菜5種。地鶏のささみせんべい、子持ち鮎の煮浸し、小柱のけんちん蒸し、焼きナスとばちこ、鮭味噌煮の豆腐の泡仕立て

口替わりは、焼きカマスやほっき貝などに、紫キャベツの酢の物のシャーベットが添えられる

確かな技術と斬新なアイデアで、食べ手を飽きさせない料理を供する、店主・杉本修一さん

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