※この店舗は移転、店名変更しております。詳しくは下記店舗情報よりご確認ください。
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今を遡ること約4000年前。夏王朝の始祖といわれる帝王・大禹の時代から食されてきたと伝えられる上海蟹。中国では一般的に「太閤蟹」の名で呼ばれているこの蟹は、いわば上海の秋の風物詩。江蘇省は蘇州にある陽澄湖で捕れるそれが、最も上質であるといわれている。
日本でも、松茸や秋鯖などと並ぶ秋の味覚として親しまれるようになって久しいが、ただ蒸すだけでなく、ビスクや茶碗蒸し、蟹味噌の黄金炒飯などなど、変幻自在な味の広がりを楽しませてくれるのが、ここ『チャイニーズタパスレンゲ』の西岡英俊シェフだ。
上海蟹の魅力は、やはり味噌と11月の白子。でも、蒸したての身のホックリとした栗のような風味も捨てがたい」との思いから閃いたのが、上海蟹のコンソメ。味噌を外した後の身と殻50杯分を、長ねぎ、しょうが少々、昆布、塩と共に5リットルの水で仕上げた淡麗なスープは、上海蟹特有の優しくコクのある甘みと旨みを仄かに湛えつつ、味わいの余韻が深い。ご覧のあんかけ御飯2種。双方とも、主役はこの“上海蟹のコンソメ”と知ろう。