装花費用総額は60万円
挙式の時期や、招待客の人数によっても大きく変動する結婚式費用。
レイナさんが式を挙げたのは、ジューンブライドの6月、大安にあたる土曜日だ。ゲスト人数は100名強。
数ある結婚式会場の中で、リッツ・カールトンを選んだ理由とは?
「30歳を過ぎてからの披露宴だったので、ゲストも“大人”な方が多く、サービス面で安心な外資系ホテルにしたいと思っていました。来て頂く方にはお食事を楽しんで頂きたいという気持ちが強くあったので、リッツのお料理が決め手となりました。また、会場の高級感や重厚感も気に入ったポイントです」
そう言って、レイナさんはニッコリとほほ笑む。
披露宴会場となったバンケットの写真を見せてもらうと、高級感漂うテーブルコーディネートに、ホワイト×グリーンの装花が見事に映え、会場全体の統一感が美しい。
装花の良し悪しは会場全体のイメージを決めると言われるが、「お花の色で下手なイメージをつけたくなかった」と語るレイナさん。装花全体にかかった費用は60万円ほどだ。
そしてリッツ婚と聞くと、てっきり相当ゴージャスな演出をしたのではないかと勝手に想像してしまうが、その答えは意外なものだった。
「うーん、特に大きな演出に時間を割いてはいないんです。なるべくゲストとの交流時間を確保したいという思いが強かったので…。チャペルでの挙式の際に、高校時代の親友たちにブライズメイドをやってもらいましたが、披露宴での余興なども特には企画しませんでした」
強いて何か演出をしたと言えば…と言って彼女が話してくれたのは、専門業者に外注したプロフィールビデオ制作と、お色直し入場の際のショーライトの演出くらい、と控えめな回答。
ショーライトの演出は、ゲストたちをあっと驚かせるサプライズとして盛り込んだ。演出にかかった費用は、1分ほどの入場シーンで10万円弱。
「暗くした会場でシルク・ドゥ・ソレイユ風の音楽に合わせてショーライトが数分間点滅し、入場を盛り上げるようなもの。おそらく新郎新婦の記憶にしか残っていないかもしれませんが(笑)」
リッツ婚の強み、それは“料理”。飲食費用総額は300万円
演出に時間を使わなかった分、ゲストと笑って過ごせる時間に重点を置いた。結婚式の定番プログラムのひとつである、両親への感謝の手紙も読み上げなかったのは、涙、涙の演出よりも、笑顔でいられる内容にこだわったから。
また、演出を詰め込まなかった理由のひとつが、披露宴の最中もゆっくりと食事を楽しんでもらう時間をつくりたかったから、と語るレイナさん。実際、内容でも費用面でも、最もこだわったポイントが料理だそうだ。
もともとリッツ・カールトンは料理で定評があるといわれるが、レイナさん夫婦はゲストの年齢層を考慮し、量よりも質を重視して通常のコースよりもアップグレードを選択。その結果、ゲストひとりあたりの飲食費用単価は28,000円。
一般的にホテルウエディングの飲食費用は一人当たり20,000円前後が相場といわれている中、この金額からも二人のおもてなし精神がうかがい知れる。