プロ彼女 Vol.2

プロ彼女:芸能人と気軽に出会える街・西麻布で受ける、華麗なる港区の洗礼

知ってる?シンデレラって策士なんだよ

ガラスの靴をわざと落としていったのだから。

夢は願っているだけでは叶わない。
運命なんてない、全ては戦略なの。
幸せは自分の手で掴み取るものよ。

お伽話には種も仕掛けもあるのです。

プロ彼女を目指し、無事慶應大学に入学した藤野沙織。憧れの“瀬戸涼”と近づくための、次なる一手は…?


芸能人に出会える街“西麻布”


芸能人のプライベート写真と共に週刊誌でよく見る“西麻布”という地名。電車も通っておらず駅もない、謎のベールに包まれた陸の孤島。

看板もない、扉もない。一見さんお断りを地でいくような閉鎖的な街だ。

認められた者にのみ扉は開かれ
一度足を踏み入れれば不思議な力で人を迷わせる…
享楽的で誘惑の多い魔都…



—何が楽しいんだろう…

渋谷の大衆居酒屋の座敷の隅で、“ウーロン茶”のロックを飲みながら、冷めた気持ちでサークルの人たちを見つめていた。

私は、ある目的を持ってこのサークルに入会した。

男女共に読者モデルが多数所属し、顔審査があると噂のキラキラサークル。先輩たちには読者モデルが多く、OB達は皆一流企業に就職しているようだった。

しかし、サークル活動の実態は私が想像するキラキラしたものとはかけ離れていた。

ここでの公用語は“コール”というもので、中身のある会話など存在しない。彼らは怒涛のテンションで“コール”を大合唱してボルテージを高め、得体の知れない液体が並々と注がれたピッチャーにそのまま口をつけ、一気飲みをしていく。

その異様な熱気と一体感は祭りさながら。モラトリアムの最中にいることをいいことに、アルコールで思考を停止させ、単位の事も未来への不安も全て忘れて、今この瞬間をただ楽しみたいだけなのだろう。

頬を赤らめた女の子たちのスカートの中身が見えそうになる度に、私はそれとは逆に姿勢を正した。

何の生産性もないこの活動が、不毛に思えて仕方なかった。くだらない飲み会に1万円が飛ぶくらいなら、フレンチでランチをするか可愛いワンピースを買いたい。朝まで飲んで二日酔いに苦しむくらいなら、お肌のために早く寝たい。

新入生の女の子たちは、イケメンの先輩目当てでこのサークルに加入したようだが、私の目的は違う。

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