東京就活事情 Vol.9

「僕と結婚したら外交官夫人になれるよ」のキラーフレーズが効かない…彼女いない歴27年、男の焦り

就職活動は、今や「売り手市場」と言われ、かつての就職氷河期などどこ吹く風。

しかし、時代を問わず“狭き門”とされる企業は常に存在し、選ばれし者だけが生き残るのが現実だ。

そして「就活の頂点」を目指す若者たちは皆、こう信じている。

−就職で、すべての人生が決まる。

本連載で紹介するのは、内定のためなら手段を選ばない数々の猛者たち。彼らが語る、驚くべき就活のリアルとは?

先週は、CAになる夢を諦められない女が登場したが、今週は…?


【今週の就活男子】

・名前:佑樹
・勤務先:外務省 アフリカ北西部の某国日本大使館
・出身大学:東京大学
・就職時の内定企業:外務省のみ


佑樹は、現在アフリカ北西部のとある日本大使館に勤務している外交官だ。

一時帰国中だという彼は、『春秋ツギハギ日比谷』に現れると、どかっと椅子に腰を下ろす。

身長は170cmほどの痩せ型。顔は青白く、全体的に薄い顔。強いて言うならば、サラサラの黒髪がトレードマークだろうか。

チェックのシャツにデニムというスタイルだが、どことなく垢抜けない雰囲気を醸し出している。

彼は早速、自分自身について語り始めた。

「外交官には2パターンあることをご存知ですか。僕はキャリアです」

外交官には2種類ある。キャリアと呼ばれる国家総合職、いわゆる官僚と、ノンキャリアと呼ばれる外務専門職だ。

佑樹のようなキャリア職員には、大使や外務省幹部への道が用意されている。

官僚の中でも、財務省と並んで人気の外務省。国家総合職の試験を突破したエリートの中でも、その2省に受かるのは、ごくわずか。官僚中の官僚なのである。

さぞ順風満帆な人生を歩んできたであろうと容易に想像がつく。ところが、淡々と話をしていた彼の様子が突然変わった。

突然目を泳がせはじめたかと思うと、声を潜めてこんなことを口にしたのだ。

「外交官になれば、女なんかいくらでも寄って来ると思うでしょ?ところが僕、実は27歳にして女性経験がゼロなんです…」

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