「銀座のカウンターで一流の鮨を食べる」。この言葉に憧れるも、やはり勇気が出ないという人も多いだろう。踏み切れない最大の要因は、お会計が読めないからではないだろうか。
そこで紹介したいのが、真摯に江戸前の仕事を守りつつ、懐の深い名店『鮨 からく』である。
江戸前のまっとうな鮨に、ワインとのペアリングをし、大将の解説も要所要所でついて、2万円という明朗会計!足を運んでほしい名店だ。
銀座鮨ビギナーにこそ薦めたい
江戸前鮨の基本を学べる『鮨 からく』とは?
銀座ランチの「からく丼」が絶品な上、リーズナブルなことでも知られる、『鮨 からく』は、江戸前の「まっとうな寿司」が頂けることで人気の店である。
店主の戸川基成(きみなり)氏が、長年追及してきた江戸前の技を駆使し、ほとんどすべてのネタに熟成のための仕事が施されている。塩や酢で締めたり、醤油に漬けたりすることで保存性と味を高める技は、昔の日本人の知恵そのもの。
また、戸川氏は「WSET INTERNATIONAL HIGHER CERTIFICATE」の資格を有し、世界中のワイン知識を学び、その美味しさと楽しみ方を伝えている。
その取り組みのひとつが人気の「ワインと江戸前鮨のペアリングコース」である。今回はこちらのコースの全貌とともに、感動に満ちたペアリングの楽しさをお伝えしたい。ペアリングコースは、ワインやお酒1種毎に握り2貫と料理1品をあわせていくスタイルだ。
まずはシャンパーニュと昆布締めの握りを
ミネラル感の同調を楽しむ
1杯目のシャンパーニュ「アンリオ ブリュット スーヴェラン」と合わせるのは、昆布締め鯛と帆立。そして料理は「イカとうに キャビア添え」だ。
豊かな風味と繊細なミネラルを併せ持ちすっきりとした味わいのシャンパーニュと、食材がもつミネラル感が同調する組み合わせである。
昆布締めという仕事が施されることで、より旨みが増した帆立と鯛を味わった後、シャンパーニュのミネラル感がそれを引き立ててくれる。
そして、キャビアの塩気でイカとうにのつまみを味わえば、コースの始まりに最高の贅沢感が楽しめるだろう。
脂との相性も良い白ワインでは
力強い旨みとの同調を堪能
2杯目は、白ワイン「ドメーヌ・ブシャール・ペール・エ・フィス・ムルソー」。樽熟成しているため旨みの強い白ワイン。そのため旨みが強い甲殻類などとの相性がいい。
そこで合わせるのが、握りに「鯛の皮の炙り握り」と「鯛のごま漬け」。そして「カニとフルーツトマトのサラダ」である。白ワインのもつ旨みとカニの旨みが同調し、最高のハーモニーを生み出してくれる。
皮と身の間の一番旨みの強い部分を楽しめる「鯛の皮」は、白ワインとオイルとの相性の良さを、そして「鯛のごま漬け」はナッツ類と相性の良さを感じる事が出来るだろう。
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