副都心線開通や再開発で新宿三丁目末広亭周辺エリアがにわかに活況を呈して数年。その中心地が『marugo grande』だ。広く路地に開いたガラス扉の奥に見える酔客の風景は、「自分も、一杯」を思わせるのに相応しい賑わい。その空気が伝播して、常連達だけの閉じた街が、広くお客を受け入れるようになった。
カジュアルな価格でほどよくマニアックなワインを揃えるのが信条かと思いきや、1階から地下へと続くワインセラーには5大シャトーはじめ高級ワインも並ぶ。1,500種2,500本の中からおすすめリストにオンメニューされるのは日に20種。だがもちろん、セラーにあるものは全て飲める。いまだロマネコンティ81年の栓は抜かれたことがない。いずれかトライする心意気ある御仁はおらぬか。まずは500円のグラスワインで一献。
東京美食MAP 10の街 新宿、ワイン酒場の最前線
オールジャンルが揃うのに、高級店とは縁がない街。 新宿の気取りのない個性は、今のワインの気分にうってつけ。 気軽に飲んでちゃんと食べよう。深酔いしても優しい街だから。
この連載の記事一覧







