女ともだち Vol.4

女ともだち:いつまでも敵わない彼女が羨ましい。そして同時に、妬ましい

女はいつしか、3つのカテゴリーに分類されてゆく。

「独身」か「妻」か、はたまた「ママ」か。

結婚・出産でライフスタイルが急変する女の人生。恋愛から結婚、そして子育て。それぞれのカテゴリーで、興味の対象も話題もがらりと変わってしまう。

違うカテゴリーとなった女ともだちとは、もはや疎遠になっていくしかないのだろうか?

大学時代からの仲良し3人組、沙耶とあゆみ、そして理香。しかし、理香がいち早くママとなったことで関係に異変が

30歳の誕生日目前、ついに結婚が決まったあゆみ。

沙耶を残して“そっち(理香)側”に行けたと喜ぶあゆみだったが、理香とあゆみは同じカテゴリーではないことを思い知る。


結婚が決まり、安堵したのもつかの間...


沙耶、今日会える?聞いて欲しい話があるの

一瞬だけ人影がまばらになったオフィスで、あゆみは勢いに任せて沙耶にLINEを送った。そして深く、大きなため息を吐く。

今日はずっと、先月リリースしたアプリの利用者属性データを分析している。

しかし黙々とPC画面を見つめデータ加工をしていると、思考を遮るようにしてある女の顔が脳裏に浮かび、あゆみの心に波風を立ていくのだ。



「ブラックアフタヌーンティーの予約が取れたの。ふたりで行かない?」

理香からそう誘われたのは、2週間ほど前のことである。

あゆみが結婚の報告をした日から、それまで頻繁に会っていた沙耶とは距離ができ、逆にそれまで疎遠だった理香とよく連絡を取るようになっていた。

理香はあえて「ふたりで」と言った。

それはつまり、独身の沙耶抜きで話しましょう、という誘いである。

「妻」となった女がしたい話...例えば結婚式や新居のこと、新婚生活についてのあれこれを独身女の前でするのは憚られる。

仲間外れにする気はないが、今回は確かにふたりの方が気楽でいいだろう。

理香との「妻」トークを、あゆみは心待ちにさえしていた。

−やっと“そっち(理香)側”に行けた。

そう思って安堵していたが、しかし実際はそう単純ではなかったのだ。

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