2017.07.14
赤坂の夜は更けて Vol.14夜更けの赤坂で、男はいつも考える。
大切なものができると、なぜこんなに怖くなるのだろう。
僕はいつも同じところで立ち止まり、苦しみ、前を向こうとして、またつまずく。
41歳、テレビ局のプロデューサーである井上は、ひとりの女と出会う。
彼女の名前はハナ、29歳。ひと回りも年下の女だった。
井上は改めてハナに真剣な気持ちを伝えるが、その返答は曖昧なものだった。
悩める男に突き刺さる、女友達からの一言
「なぁ。年の差ってそんなに気になるもの?」
仕事終わり、『バー ティアレ』で、井上は静香に相談していた。ハナに再度想いを告げたものの、その反応が芳しくないものだったからだ。
―ちょっと、考えたい。
その言葉を、どう受け取ったらいいのだろうか。色々考えた結果、......
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