2017.06.30
一日の締めくくりに『グレン グラント』を味わいたいなら、ここで紹介するバーを選べば間違いはない。初々しい間柄でも、慣れ親しんだ間柄でも、もちろんひとりでもいつもより贅沢な気分で盛り上がることだろう。
①名バーテンダーのウイスキー談義を肴にグラスを傾けたい『スタア・バー・ギンザ』
銀座
先程ウイスキーのツウな呑み方を教えてくれた、岸久氏の店がこちら。
氏は、IBA・世界カクテルコンクールのロングドリンク部門で日本人初のチャンピオンの栄誉を掴み取った経歴も持つ。
さらに、日本バーテンダー協会会長である岸氏は、モルトウイスキーの聖地とされるスコットランド・アイラ島の特別民間親善大使も務める。当然ウイスキーを使ったカクテルはお手の物。ウイスキーの深遠なる世界に触れるには、これほどうってつけの店はない。
②正統派バーの伝統が息づく銀座の社交場『数寄屋橋サンボア』
銀座
大正7年創業の日本を代表するオーセンティックバー、サンボア。この偉大なるレジェンドから暖簾分けを許され、2010年にオープンしたのが『数寄屋橋サンボア』だ。
銀座では珍しい路面店のため待ち合わせにも重宝するが、その居心地の良さを味わえば、この店でしっぽりとグラスを傾けたくなること必至。名物の氷なしハイボールを飲りながら、大正浪漫に浸りたい。
③名高き老舗で味わうモルトウイスキーの熱烈な歓迎『洋酒博物館』
銀座
酒好きのみならず、その名を聞けばどこかワクワクする気持ちにさせる『洋酒博物館』。
世界の洋酒を3000種類以上揃え、そのうちモルトウイスキーが900本以上を占めるという。ウイスキーラヴァーはもちろん、ビギナーが第一歩を踏み出すのにまさに相応しい老舗だ。世界のアンティーク・シェイカー200台が展示されている店内は、それだけでも一見の価値アリ。
④扉の向こうに広がる至福のひとときに酔いしれる『BAR保志 MonsREX』
銀座
銀座・金春通りにひっそりと佇む、レンガ作りの店。一見開くのをためらいそうなほど重厚な雰囲気の扉だが、勇気を出して踏み入れれば、銀座の夜の悦楽に心ゆくまで浸ることができる。
名バーテンダーとして知られる保志雄一氏が開いた店のひとつであり、スタッフの腕前やサービスには定評アリ。店が得意とするカクテルで、ウイスキーの新たな魅力を知るのも一興だ。
⑤奥深きウイスキーワールドへ誘うボトルラインナップ『バー クリッパー』
東銀座
イタリア産天然大理石の大きなカウンターが印象的なスタイリッシュバー。
500本以上が揃うウイスキーは、うち300本以上がシングルモルト。ウイスキーの奥深さを知る糸口にと、スタンダードからニューリリースまで幅広く取り揃え、純粋に香りを楽しんでほしいと全席禁煙に。口福の余韻に心ゆくまで浸れる贅沢な時間が、愛好者たちを惹きつけてやまない。
⑥フレッシュフルーツ×ウイスキーの新たなる可能性『バー アンバー』
西麻布
西麻布交差点のほど近くに構えるこの店のイチオシは、季節のフルーツや野菜を使用したこだわりのミクソロジーカクテルだ。
ウイスキーとフルーツはじつは相性抜群。旬なフルーツとの美味しいマリアージュを楽しめる。カウンター越しに立つバーテンダーの妙技を堪能しながら、ウイスキーの可能性を探求したい。
⑦“街の酒場”感覚で楽しめるオーセンティックバー『カエサリオン』
代々木上原
代々木上原の街で親しまれるバーの主は、あの資生堂パーラー『バー・ロオジエ』を経て独立した田中利明氏。バーコートに身を包んだ氏の語り口はソフトで軽快だ。
「ウイスキーはもっと気軽に、庶民的に楽しめる酒であってほしい」と、初心者でも親しみやすいブレンデッドに力を入れる。BGMもなく、フードも置かない店では、ただ旨い酒と過ごす時間を堪能したい。
⑧ウイスキーにも似た味わい深さに名門の粋を感じて『バー カプリ』
紀尾井町
ピアノの生演奏を聴きながら杯を傾ける優雅さは、名門ホテル『ホテルニューオータニ』ならではの至福。
熟成を経て変化していくウイスキー同様、時の経過が編み出す深い味わいを堪能したい。アメリカンウイスキーとアマレットリキュールが絶妙にマッチする「コットンフラワー」はぜひ試したいチャンピオンカクテル。外国人ゲストに人気のジャパニーズウイスキーも、長期熟成のレアものが揃う。