2017.05.21
いま、目黒がアツい。交通の便の良さに加え、若者がいない落ち着いた雰囲気や、リーズナブルな実力派レストランが人気の理由。今回はそんな目黒の美食を二日連続でご紹介。第一弾は目黒の美食レストラン。主に洋の名店を紹介したが、今回は和食中心。全国に名を轟かす名店も多く、食偏差値の高さは特筆すべき!
『鮨 りんだ』の「おまかせ」
鮨屋の粋はそのままに、“トロ重ね”や“ハイブリッド鮨”といった店主・河野勇太氏の感性が光る一軒。至福の握りを体験あれ。
目黒に馴染みの鮨屋がある。それが大人の余裕
昼11時、『鮨 りんだ』の店先に、渋い緑色の蒸しかまどが出される。煌々と燃える松炭と2升の米を入れ、待つことおよそ10分。立ち上る湯気の香りが変化したら穴をふさぐ。一気に炊き上げることで、米の粘りが出ずに粒が際立つという。これは、店主の河野勇太氏が、浅草『鮨 一新』の酢飯に惚れ込み採用した。
手を掛けて旨くなるなら妥協はしない。そのこだわりは鮨種においても同様で、口の中で酢飯と同時に溶けることを追求した独自のアプローチが面白い。霜降りの大トロは、薄く5枚に切り重ねてのせる。中トロなら3枚など部位によって変化する〝トロ重ね〞。鯵や鮑の包丁の入れ方も口溶けを追求しての結果だ。
雲丹をのせたイカや、蟹味噌を忍ばせた車海老といった〝ハイブリッド鮨〞もちょっとした遊び心かと思うが、口に運べば考え尽くされた組み合わせに、思わず頷いてしまう。
ニューヨークの鮨屋で握っていた経験がそうさせるのか、既存の枠に囚われない独自の感性が、食べ手の感動を生み出していく。おまかせは、つまみと握りを織り交ぜながら供するスタイル。
店主の地元、愛媛から届く銘酒が進む。〆には、みかん農家を営む実家で弟の河野徹氏が生産するジュースが登場するのにも愛を感じる。駅から10分以上かけても足を運ぶ価値のある食体験が待つ一軒。鮨屋らしからぬ和やかさも心地いい。
「バーのような鮨屋でありたい」という河野氏の思いから、カウンターにはあえて白木を使っていない
『川せみ』の「自家製手打ち蕎麦」
和食のなかでも専門的技術を問われる蕎麦。ゆえに、職人技を堪能できる品といえる。10年以上続く名店のこだわりとは?
目黒随一の蕎麦処銘酒と“二八”を愉しむ
蕎麦屋で一献、という大人の粋。焼き味噌や板わさ、出汁巻き玉子などを肴に、日本酒をたしなむ。その〆に、職人が精魂込めて打った蕎麦が待っている。目黒川を越え、柳通り近くの住宅街に店を構える『川せみ』は、まさにそんな一軒。駅から少々遠いが、わざわざ訪れる価値があり、10年以上にわたり、愛されている。
天ぷらや刺身をはじめとする一品料理が充実しているのもこちらの特徴。蕎麦は、北海道、福井県、茨城県を中心に取り寄せる国産石臼挽粉を使い、練り、延ばし、切りの工程を店内で施す。惚れ惚れする美しさの二八蕎麦は、通常より気持ち太めで食べ応えがある。フワッと広がる蕎麦特有の風味と、程良い歯応え、喉越しの良さは、丁寧な手仕事の成せる業だ。
出汁は、本節、亀節、厚削りの3種の鰹を店で削って使用。冷たい蕎麦のつけつゆには、干し椎茸を加え、風味高くととのえている。日本酒は、「七田」「鶴齢」「まんさくの花」など全国の銘酒を約20種類。いずれも控えめな香りで、料理や蕎麦との相性を考慮して選んでいる。
日本酒数杯と、一品料理、〆の蕎麦でひとり4,000円前後が相場とのこと。カウンター席も充実するので、ふらりと立ち寄り、ひとりの時間を楽しむのもいいだろう。行きつけにしたい大人の蕎麦屋といえる。
ゆったりと席が配置された店内。ランチタイムも連日にぎわう人気ぶりだ
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