最近不発が多い肉メインの店で、肉好きが集まる間違いのない名店5軒

神奈川・京急富岡にある昭和5年創業の精肉店『加藤牛肉店』の3代目。精肉はもちろん、手ほぐしコンビーフ、布巻きハムなど、手をかけた加工品も人気が高い。銀座と西麻布、渋谷で飲食店も展開している。

コース¥17,000~のメインとなるのが、極上山形牛のステーキ。この日は、ランプ、シャトーブリアン、サーロインの盛り合わせ

加藤氏の山形牛への愛にあふれた店『加藤牛肉店銀座』

銀座

この日、『加藤牛肉店』の厨房で加藤敦氏が扱っていたのは、約11kgのメスの山形牛。「ほら、ここに筋があるでしょ」と指差されても、素人には今ひとつどれのことなのか判然としないのだが、加藤さんの目には、切るべき〝点線〞みたいなものが見えている。

大きな塊から、最初に切り離したのは、牛の腰の部分にあたる赤身肉、ランプ。そこからさらに、人間で言うなら〝おしりのエクボ〞に相当する希少部位、イチボを切り分ける。

「ひと口にイチボといっても、柔らかい部分と硬い部分があるから、ひとまとめにステーキにすると噛み切れなくて旨くないんですよ」。だから、硬い部分は薄く切ってガーリックローストにする。

「せりに100頭出てきても、心から買いたいと思えるランクの牛は3頭くらい。餌や育て方がしっかりしている生産者さんの牛を指定してます」

肉の割り方は、独学の末に編み出した自己流だ。扱うのは、一貫して山形牛のみ。「いい山形牛は、肉自体の甘みと、鼻に抜ける香りが抜群にいい。だから〝トビ〞と呼ばれるとびきり上質なものしか取りません。

体型でいうなら、背中、つまりロースが厚くて、バラ肉、すなわちお腹が小さく、ずんぐりしているのが理想」。基本、部位ごとのバラシはすべて自身で行う。正確な刃で仕上げられた牛は、きっと幸せだ。そして、それを食する我々も。

山形牛の駒が掲げられた店内。肉の焼く音が聞こえる席数15席のちょうどいい規模感

生家が、120年余の歴史を持つ老舗『人形町今半』を営み、幼い頃から牛肉が身近な環境で育ってきた。旅館業を経て、1991年『人形町今半』に入社。人形町本店店長などを経て、現在は取締役副社長。

すき焼コース(特上)は1万2,960円(税込・サ別)〜

日本の牛肉料理の歴史を物語る『人形町今半 人形町本店』

人形町

「幼い頃、店の厨房に入るといつも漂っていた、ココナッツミルクのような甘い匂い、それが私の原体験なんです」

その魅惑的な匂いの正体は、店の〝顔〞である牛肉だ。「枯らし」と呼ばれる、枝肉のままゆっくりと熟成させる昔ながらのやり方をした肉からは、うっとりするような甘い匂いがするという。

そんな極上の肉を、五感で感じながら育ってきた髙岡哲郎氏。現在、『人形町今半』を率いる立場である氏の、眼鏡に叶う牛肉とはどんなものなのか。

「最も重視するのは、脂付きとキメ、そして〝肉正〞のバランスです」。肉正とは、いわば肉の顔つき。

肉は、1人前120g相当。厚みは2mmで「口当たり、舌触り、旨みの感じ方がベストなんです」と髙岡氏

「ぱっと見はやや地味でも、濃い小豆色でキメが細やかな牛は、食べると舌触りがビロードのよう。そして食べるそばからすっと溶けていくんです」という語り口だけで、お腹が空いてしまうほど!

髙岡氏の元、各セクションのスタッフが日々老舗の暖簾を守る中「以前は、生産者さんに具体的な飼育方法まで指定して、品質を保とうとしていた。でも、今は、ビジョンをお伝えするのみ。信頼関係と志をもって、生産者さんからお客様まで、皆が幸せになるよう努めたい」。

10年前よりドライエイジングにも積極的に取り組み、名声を守りながらも変革を恐れず進化する。

日本情緒溢れる店内だが、食べやすいようにと畳にイスとテーブルを配置している

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