2017.03.05
白米を我慢しない Vol.1何はともあれ主役は「八ヶ岳玉子」である。これを産んだ「中村農場」は、山梨で絶大なブランド力を誇る「中村農園」が『鳥幸』のためだけに育てた地鶏だ。
つまり、ここでしか、食べられない唯一無二の親子丼というわけ……!
一口食べれば、スーパーで売られている卵とは一線を画す、深い味わいに魅了されるはずだ。
魚貝をベースにした秘伝のダシに、長ネギを入れ、ダシが沸騰してきたらすかさず甲斐路軍鶏の肉を入れて1分ほど沸騰させる。
甲斐路軍鶏は、八ヶ岳の冷涼な空気とたっぷりの太陽光を浴び、山梨県と長野県にまたがる八ヶ岳の地下水と、30種類のハーブを与えられてのびのびと育った。
しっかり引き締まったその肉質と、凝縮された旨味は、とろとろの卵と出会った時、なんとも言えない“親子”の相性を発揮する。
卵を煮立った鍋の中に投入する時は、外側から円を描くように丁寧に流し込んで、鍋全体に行き渡らせる。
まんべんなく黄金の卵が鶏肉とダシに絡んだら、以降は決してかき混ぜないし、卵を反転させたりもしないのが美味しさのポイント!
あくまで卵の底面からだけ火を通す。こうすることで、卵の上部は極上とろみを残したまま、なおかつ卵の下部は程よい固さに仕上がり、その下に控える白米にまで黄身が流れ込んでベチャベチャになるような事態も発生しない。緻密に計算された職人の技は、経験の賜物。
最後に、ぷるぷるの八ヶ岳玉子を乗せたら完成!
生ツバごっくんなその様子はこの記事冒頭の動画をチェックされたし!
目にも美しい極上親子丼を彩るのは、小技の効いた日替わりの付け合わせたち。取材日当日は、写真に写っている通り、ヒジキと切干しの煮付け、フリルレタスのサラダ、みぶなの漬けもの、自家製上湯(しゃおたん)スープ。
最後に、極上親子丼の美味しい食べ方をレクチャーしよう。まず、普通の親子丼を食べる時と同じように、卵の絨毯と白米を同時にいただく。ここで、三つ葉が爽やかなアクセントになっていることに気づくだろう。
次に、丼ぶりの中央で魅惑の笑みをたたえる八ヶ岳卵をつついて崩壊させ、これでもかと、ほぼ生に近い八ヶ岳玉子のとろみと甘みを享受してほしい。
赤坂という立地もあり、平日はオフィスワーカーたちに大人気。週末は、なぜか女性客がこぞって極上親子丼を注文するそうで、なかには毎日のように通いつめる極上親子丼フリーク女子もいるとのこと。
ならば、「ぜひ食べさせてあげたい親子丼があるんだ」という口実で、気になる女性をあくまでカジュアルにランチデートに誘いだすのはどうだろう? 灯りを落としたシックで落ち着いた店内の雰囲気も手伝って、「デートに親子丼?」といぶかしがられることもない。
※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。
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