Age,32 年収上がらなくて。 Vol.4

代理店時代とは比にならない成長速度。外コンに転職した同期に、嫉妬した夜

―年収が、上がらない。

薄々と気付いていた、サラリーマンの年収の限界。

大手広告代理店勤務の貴一(32)が改めてそれを実感したのは、入社10年目の1月、源泉徴収票を見た時だった。

今のところ、俺の年収は緩やかな上昇曲線を描いているが、その上を目指すならば、出世競争という名の我慢比べゲームに参加するしかない。

…俺の人生は、こうやって終わっていくのだろうか?

貴一の転職活動は、こうして幕を開けた。

「転職するする詐欺師」という同期の痛烈な一言により、転職活動を始めた貴一。しかし、コンサルタントが年下の男で、やる気をなくす。しかし外資系企業に特化したエージェント「S&P」吉岡美智子との出会いで、転職への思いは強まって…?


「年収は男の価値。高い方が、勝つんです。」

吉岡美智子に断言されたとき、少しムッとした。

ー大企業勤務で年収1,000万。先行きの見えない時代で、上位3%の俺は勝ち組のはずだ。

心のどこかで、そう思っていた。

しかしそれと同時に、「痛いところを突かれた」というのもまた事実だ。今の環境や地位はもう手放せない。防御力だけが上がる一方で、新しい挑戦なんてなかなかできやしない。

―上を目指して失敗して、それでもまだ這い上がる。

そんなチャレンジ精神は、とうの昔に置き忘れてしまった。代理店から独立した同期を馬鹿にしたり、外資系に転職して疲弊しているやつらに同情したり。

でも、「転職するする詐欺師」と言われてようやく目が覚めた。32歳、人生の大きな舵取りを変更するのは、これがギリギリのチャンスではないだろうか?

「S&P」の吉岡美智子と面談の後、紹介されたのは外資のコンサルティングファーム。

俺は、代理店時代の同期で他のコンサルティングファームに転職した雅彦に、連絡してみることにした。

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