2016年、肉の多様化が加速!ニッチで美味すぎる肉トレンドを象徴する6軒

塩昆布や酢ごぼう、生七味、梅醤油、ねぎ塩ごま油など8種類の薬味で食べる「わんこタン」。炭火で焼いたタンを、次々とさらに入れてくれる

タンのフルコース、その味の多様さに驚きを隠せない『たん焼 松下』

銀座

掘り下げが続く肉ブームで、新しい試みの店がどんどん登場したのも今年の特徴だ。その中でも、斬新なテーマとサプライズ感満載だったのがこちら。ありそうでなかった“牛タン”料理の専門店であり、かつカウンター和食という高級感に「わんこタン」というお楽しみまでもプラスした話題いっぱいの新店だ。

料理はコースのみで、タンのとろろ和えや薄切りタンのウニ巻き、厚切りたんの炭火焼などほぼたん尽くし。

柔らかいタン元の厚切りを炭火で焼いた「黒毛和牛厚切りタン炭火焼」は¥12,000のコースより


「タンは根元から先まで繊維の硬さも違うし脂ののりも違います。1本の中に違う部位があると考えれば、料理としての可能性は大きく広がります」というのは料理長の藤野真太郎さん。

コースのクライマックスは好きなだけタンを食べる「わんこタン」で盛り上がる。タンひとつでこれほど楽しませることができるなんて、思いもよらない新境地開拓である。

「タンのいろんな顔を見てほしい。それでお客さんが喜んでくれれば」と話す料理長の藤野さん

銀座のグルメビルの最上階にある隠れ家的な雰囲気。ランチでは「黒毛和牛のひつまぶし」¥1,200もあり

「十勝田くぼ牛」は黒毛和牛より刺しが控え目。焼く時は適度に脂が出るが食べると脂っぽくない。結晶が球形の湖塩と生グリーンペッパーの塩漬けを添えて¥12,500のコースより

薪暖炉の火に癒されるカウンターでステーキを堪能『TACUBO』

恵比寿

細分化するステーキは牛の品質のみならず、ついに火力にもその差別化が及んだ。注目の「薪焼き」の店が増えているが、その代表が4月に移転オープンした人気イタリアン『TACUBO』。田窪シェフが以前からやりたかったという、薪の暖炉を厨房に備えてパワーアップしている。

「薪と炭では熱の質が違うと思っています。薪は生木なので水分があって食材が渇き過ぎないし、店で使っている楢の薪は、火の当たりが炭より柔らかいところが魅力です」という。

「いろいろな茸のスパゲッティ」はディナー¥9,500のコースの1品。茸の香りとローズマリーの木のような香りが森をイメージさせる

焚火のようないい香りが漂う薪焼き暖炉は、熾火を作って食材を焼く

おすすめの「十勝田くぼ牛」は、田窪さんが理想とする美味しいステーキのための牛肉だ。薪で焼けば、表面の香ばしさ、内側の赤身の風味、適度な脂のジューシーさなど複雑な味わいがひとつの肉で表現される。

薪焼きを存分に味わうなら、薪暖炉の火に癒される、当日予約可能のカウンターをぜひ押さえたい。

roty2016_記事下

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