進化した中華が大躍進!2016年中華の概念を変えたのはこの6店

手前から「土家族式回鍋肉」。家庭料理の定番「発芽大豆ささげ漬物挽肉炒」。アヒルの卵の塩漬けを合わせた「シャングリラポルチーニ煮込み添え麺」。シンプルに味わう「白子の紹興酒蒸し」。湖南省の唐辛子を惜し気なく使った「新ワカサギの山盛り唐辛子炒め」

大皿多種多彩な中華料理はぜひ大人数で予約すべし『蓮香』

白金高輪

辺境の少数民族の街で愛されている料理。そんな知られざる中国の田舎料理や家庭料理を、自ら体験し、再現・再構築している小山内耕也氏。

江西省や湖北省といった中国南方~西方系、内陸部の料理が主体で、日本ではほとんど耳にも口にもしない食材や調味料を使って豪快に調理する。そのため、およそワンシーズンに1度は、本国のコアなエリアを訪れ、食材の買い付けを行っている。

定番化している人気メニューに加え、来店する度に新たな逸品に出合えるのもリピーター続出の理由。今秋、初登場となった「土家族式回鍋肉」は、土家族に伝わる発酵とうもろこしを使った珍しい一皿だ。¥5,900のおまかせコースのみで10~15品。人数が多いほど品数が増えるシステムになっている。

ドリンクは冷蔵庫から自由に選ぶスタイルで、希少な中国の黄酒や自然派中心のワインが一律¥2,900というのも実に良心的で心配になってしまうほど。一省一国といわれるほど広大な中国、これからも続くレアな中国料理の魅力を追いかけたくなる。

開放感ある店内

麻布十番『ナポレオンフィッシュ』を人気店に導いた小山内氏

代々木上原の駅から程近いビルの地下に佇む

未知数の郷土料理をレアな黄色酒でペアリング『Matsushima』

代々木上原

中国郷土料理店『黒猫夜』で、創業時より腕を振るっていた松島由隆氏が独立を果たし、夫婦で営む小さな隠れ家のようなアットホームな一軒をオープンさせた。広東、四川に加え、雲南省や広西省などの南方少数民族の郷土料理にも造詣が深く、現地の味をリアルに再現しながらも日本人の舌に合う味わいに仕上げている。

「少数民族のおつまみ盛り合わせ」は、シーサバンナ、タイ民族のビーフジャーキー、大理市ぺー族の揚げチーズ、苗族の豚大腸血餅揚げ、と圧巻の品々が一皿に盛られたメニュー。お酒が進むこと請け合いだ。黄酒のセレクトが素晴らしく、わかりやすい解説付きのメニューもあるが、ぜひ相談しながら、料理との相性を追求してオーダーしたい。

酒粕や唐辛子などで作る発酵したトマトの調味料を使ったミャオ族に伝わる、酸味と辛みが絶妙なスープ「苗族伝統 ナマズの発酵トマト煮込み」

食べ応えある200g強の塊の「黒酢のスブタ」


「少数民族の食文化は、想像を超える驚きがあるのが魅力ですね」と語る松島氏が、食べ手にもその驚きを存分に伝えてくれる。今後も、さらに珍しい食材を取り入れることに力を入れるというからますます見逃せない。

「新疆ウイグル自治区の羊ごはん」は、ヨーグルト、焦がし唐辛子、クミンのトッピングで激変する味を体験したい

台湾野菜を納豆のような水豆豉と炒めたクセになる味わいの「水連菜の水豆豉炒め」

見た目は地味だが、味のインパクトは抜群の「少数民族のおつまみ盛り合わせ」。すべておまかせコース¥7,020からの抜粋

牛のミルクを原料としたワインのような爽快感の「百吉納女乃酒 内蒙古」ボトル¥5,616、グラス¥1,404。紹興市の外れの湖畔にある家族経営の蔵が造る「東湖12年浙江省・紹興市」ボトル¥4,860、グラス¥1,296など12種類がそろう

※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。

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