バーキンの秘密 Vol.2

ママが私にくれたのは19歳のとき。エルメス店員も驚いた、慶応幼稚舎卒女性が持つバッグ

バーキン・ケリーの総数は15個以上!?エルメスの店員もびっくりの貴重すぎるバッグ...


亜沙子さんとエルメスとの出会いは、この世に生を受けた瞬間から。

おばあさま、お母さまが愛用していたエルメスの商品が彼女の生家には溢れていたという。ブランケットに、カシミアのニットに、タオルに、食器...彼女が産声をあげた瞬間から、最も身近なブランドだったという。

お母様から受け継いだというエルメスについて話しを聞くと、度肝を抜かれる実態が見えてきた。

「バーキンは5個。ケリーは10個以上はあるようです。この取材の前に、母親に聞いたら、手帳に絵まで書いて、ちゃんと一つ一つのストーリーを覚えていました。

もともとは、祖父がエルメスの生地・革・サービスを愛していて、バックや靴、ベルトなどを使用していたんです。その影響で祖母も、母も使っていたみたい。私と同じように、母も日常生活で自然とエルメスに囲まれて暮らしていたと言っていました。」

彼女のバーキン・ケリーコレクションの“ほんの”一部。

おじいさまがエルメスを愛用していたとは、何ともハイカラな。亜沙子さんは、エルメスにまつわるこんな話しもこっそり教えてくれた。

「そうそう、バーキンではないのですが、母からのお下がりのバイカラーの※ボリードを持って銀座エルメスに行ったことがあったんです。そうしたら、店員さんが興奮した様子で駆け寄ってきて、バッグを見せてくださいと言われたことがありました。」

※ボリード...バーキン、ケリーとならび、エルメスを代表するアイコンバッグ。当初「ブガッティ」という名で1920年に発表された。その名は“走る宝石”と称されるフランスを代表する高級自動車ブガッティに由来するそう。

店員はしばらく手袋をはめた手で、目を皿のようにして見た後で、「このエルメスはいつ購入されたのですか?今はこんなバッグ作れる職人がいないですよ!」とびっくりしていたという。

この世で一番偉いかもしれないというエルメスの店員が驚く貴重なボリードを持つ亜沙子さん。

物心つく前からエルメスに囲まれていた亜沙子さんにとっては、エルメスの店員は迎合する特別な存在ではなく、スターバックスやその他大勢の店員と同様の“ただの接客する人”として見えているのだろう。

そんな亜沙子さんに、バーキンがどんな存在かを聞いてみた。

「エルメスは私にとって、祖父・祖母の代から受け継いでいるもの。若いときは流行ばかり追いかけて、かわいいなと思ったバッグを衝動買いして何度か使って捨てていたりもしましたが、それと真逆で不滅の存在です。ブランド、という存在を超えて、良いものを大切にするという価値観を教えてくれた祖母のような大切な存在です。」

亜沙子さんは、大切そうにバーキンを撫でながらこう続けた。

「私も、自分の子供ができたら、きっとこのバーキンを引き継いでいくんだと思います。そうやって、親から子へ引き継ぐのにふさわしいバッグって、エルメス以外にない気がします。」

4代に渡り引き継がれようとするバーキン。その寿命の長さを考える、安いものなのかもしれない。


▶︎NEXT:3月18日土曜日更新予定
誰が見てもわかる恥ずかしさ。「いらない」と宣言するために、バーキンを持つ必要がある

【これまでのバーキンの秘密】

vol.1:この世で一番偉いのは、バーキンを売るエルメスの店員?150万のバッグに女が熱狂するワケ

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