マーケター列伝 Vol.2

売ろうとしないサイトがまさかのヒット!『ユナイテッドアローズ』のマーケティング観とは


あくまでもブランド目線ではなく、「企業として俯瞰で見た」表現をすることを意識

昨年から運営がスタートした「ヒトとモノとウツワ」。こちらのWEBコンテンツはCSR(※企業が社会に対して責任を果たし、社会とともに発展していくための活動)を意識し「『ユナイテッドアローズ』が大切にしていること」を伝え、セールスプロモーションを意識しないサイトをモットーに運営している。

マーケティングに特化はせず、インナープロモーションも含めたサイト運営を行っており、様々なスタッフにフォーカスを当てた記事も掲載。例えば“地方に面白いスタッフがいるよ”と聞けば、編集チームが取材に出向いているのだ。結果その流れで社員同士の口コミでも、拡散されている状況が生まれている。

正面だけではない様々な角度でモノを伝えるようにしており、企業として当然の「売る」だけの時代ではないんですと吉田さんは話す。

「本来であれば、お客様に洋服を販売し、そのあとの場所まで提供出来ればそれがベスト。実際はその場所は数多くご提供できている状況ではないが、様々なオケージョンに応じたコーディネートの提案は出来ます。

例えばお気に入りのレストランに大好きな人と行く時にはこのようなアイテムが良いのでは?というストーリーを作ってあげることが大事なんだと思います。そこには僕達だけではなく、ファッション業界以外も含め、様々な業界が盛り上がればいいなと。

これからもファッションを通じて様々なことを、このサイトで発信できればと考えています」

他にもサイト内には人気モデルによる東京1日観光紹介があったり、『PIZZA SLICE(ピザスライス)』というNYスタイルのピザ屋への取材記事があったりと自由度は高い。

『ユナイテッドアローズ』が運営する「ヒトとモノとウツワ」。「店はお客様のためにある」という社是に基づいた、 満足を提供する3要素「ヒト(接客サービス)モノ(商品))ウツワ(店舗環境)」から由来がきている


自社の理念について理解を深めてもらいたい、メッセージを伝えたいと考えたとき、特設サイトで企業メッセージを伝えることで、わかりやすいコンテンツのひとつとして受け入れられる。また他社との差別化を図ることができるのも有効的。

さらに特設サイトで運用することにより、コーポレートサイトの中で埋もれがちなコンテンツにフォーカスすることもできるだろう。シンプルなデザインで作られているため、文字や写真も見やすくきちんと言葉が伝わるメディアだ。

ただ自社商品を紹介するのではなく、“ヒト・モノ・ウツワ”を絡めることによってストーリーが生まれている。そうすることで商品に「体験的価値」が生まれ魅力的に見せることができ、「この商品をきちんと売りたい」という思いが販売促進にも繋がっているのだ。

またセールスプロモーションばかりに目を向けず、自分たちが伝えたいと思うものだけを伝える姿勢が価値を高めている。今後もこの姿勢は崩さずに運営していくそうで、洗練されたコンテンツが見れるメディアとしてより受け入れられていくように感じた。

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