青山ヒロム Vol.8

青山ヒロム:元カノは、男にとって非常に危険な存在。バランスのとれた分散投資を?

青山ヒロム。38歳。年収4,000万。恵比寿で眼科を開業中。

これは、東京で咲き誇るゴージャスな女たちと、アンタッチャブルな男たちが繰り広げる、ファンタスティックで時にはHARD THINGSなLOVE AFFAIR。

今回はヒロム氏のファビュラスな研修医時代にタイムスリップしてみよう。

理想だった女性・慶子との別れの理由は?


毎日回診と病棟業務に追われ、飯もろくに食べれずトイレもままならない労働基準法完全無視の過酷な研修医の仕事の前に、慶子との関係は長くは続かなかった。

約束も何度ドタキャンしたことか。

最初は申し訳ないと思っていながらも、度重なる後ろめたさにごめんを言える器もなく、仕事のストレスに体力的な疲弊が重なれば、理解甲斐のない慶子へのこじれた苛立ちへと変化していった。

明るい慶子はみるみる疲弊し、愛する女性の再三の泣き顔に直面するほどに、せめて目の前の見知らぬ患者の苦しい顔を取り除こうと、日夜ふらふらになりながら馬車馬のように働いても、少しでも気を抜けば、診察ミスだの裁判だの高慢な医者だのと人でなしのように罵られた。

全く報われない医師の日々の仕事でクタクタで、一番味方でいてほしい人すら敵に思えてしまったのだ。

理想の女性に押し付けてしまった勝手な期待は、交際1年で華麗に散り、僕らの交際は終焉した。彼女は別れ際、最後にこう言った。

「もう、医者とだけは絶対に付き合わない。」

植木くんの恋愛投資判断


植木くんは、しばらくしてから、こう言った。

「恋愛投資的には、ヒロム氏のポートフォリオNo.5の慶子氏は、ボラティリティが高く非常に危険な案件かと思います。何かあったとき、ヒロム氏の精神状態が心配です。

あくまで僕個人の見解としては、慶子氏が理想の女性だったのは過去の話。今は、遥さんに、菜々緒氏、優子氏に、まぁ、もえ氏は置いておきますが、美しく知的な女性がこれだけいるのですから、もうちょっとバランスを取った分散投資をお勧めします。」

何も言えずに黙っていると、植木くんは『タヴァーン』の窓の外に視線をやった。太陽はジリジリと東京の街を焦がしている。

「慶子氏、来月33歳の誕生日でしたよね。彼女、交際相手からプロポーズされたらどうしますか?」

想定外の言葉に戸惑う。

植木くんは何かを知っているのだろうか?

夜の街で培った人脈を張り巡られば、狭い東京、ありとあらゆる恋愛スキャンダルを網羅してしまうかもしれない。

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