2016.07.05
日本の観光名所と化した、朝のプラットフォーム。地獄絵図である。
はたして乗れるのかと長蛇の列で待つ不安感、乗れても車内で四方から圧迫される不快感、乗り換え時の全力疾走、壮絶な椅子取りゲーム、さながらサバイバル通勤ともいえる。
そんな中でも、混雑度が最も激しい通勤区間ってどこなのだろうか?国土交通省が公表しているデータからランキング形式でご紹介しよう。
※参照:平成26年度「東京圏における主要区間の混雑率」(国土交通省)
混雑率とは…
国土交通省では以下のように定義している。
・混雑率100%
・・・定員乗車(座席につくか、吊革につかまるか、ドア付近の手すりにつかまる事ができる)
・混雑率150%
・・・広げて楽に新聞を読める
・混雑率180%
・・・折りたたむなど無理をすれば新聞を読める
・混雑率200%
・・・体がふれあい相当圧迫感があるが、週刊誌程度なら何とか読める
・混雑率250%
・・・電車が揺れる度にからだが斜めになって身動きができず、手も動かせない。
混雑率180%あたりになってくると、手すりも掴めないかもしれない。
それでは、早速都内通勤電車混雑ランキングトップ10を見て行こう。
第9位(同率):混雑率178%
総武線(快速) 新小岩駅 → 錦糸町駅
第9位は、JR総武線(快速)の新小岩駅→錦糸町駅間。
千葉県サイドの住民が東京へ通勤する最もメジャーな路線の一つといえば総武線。そしてこの快速は、各駅と違って千葉駅から錦糸町駅に至るまで停車する駅はかなり限られており、所要時間の短縮には絶大な効果がある。が、時間を得たバーターとして、途中下車する人が少なく尋常ではない混雑の恐怖と対峙することになるのだ。
第9位(同率):混雑率178%
千代田線 町屋駅 → 西日暮里駅
同じく混雑率178%で第9位は、東京メトロ千代田線の町屋駅→西日暮里駅間。
東からは松戸・柏・茨城県民と葛飾区民を乗せた常磐線、北からは足立区民と埼玉県民を乗せた東武伊勢崎線(東武スカイツリーライン)からの乗り換え客が多く、北千住駅で昇天することになる。
町屋駅では京成本線からの乗り換え客も合流し、超満員電車の出来上がりというわけだ。そして、西日暮里駅で山手線や京浜東北線に乗り換えをするという図式となる。
第8位:混雑率182%
東海道線 川崎駅 → 品川駅
第8位は、JR東海道線の川崎→品川駅間。
川崎駅から品川駅に出るのであれば、東海道線、京浜東北線、京急本線の3路線が考えられるが、それぞれ所要時間に差がある。東海道線ならば約8分、京浜東北線、京急本線(特急)ならば約14分と、一つだけ飛び抜けて速い事がわかる。
さらに遠くの横浜駅から通勤する人もいるだろう。彼らも京急本線や横須賀線を使用できるが、最も早い約16分で品川駅まで到着する東海道線を使用する人が多い。
そして、当然の帰結として、この区間が混みまくるのである。
第7位:混雑率185%
田園都市線 池尻大橋駅 → 渋谷駅
第7位は、東急田園都市線の池尻大橋駅→渋谷駅間。
池尻大橋の一駅前、三軒茶屋駅で既に混雑率はハイボルテージ。神奈川県民と町田市民、世田谷区民を乗せた東急田園都市線の通勤電車は、三茶で世田谷線の乗り換え客をさらに受け止める。
そして恐ろしいのは、渋谷についた後のホームでもグダグダに巻き込まれる点だ。夏などは、猛烈に暑い。地獄である。
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