京都クエスト Vol.4

京都クエスト:芸姑さんとの初デート!?  はんなりと距離を詰める方法とは

東京を遊び尽くした男が惹かれる京都の粋に迫る

結婚を意識していた彼女からの突然振られてしまった。その理由は、「京都の若旦那にプロポーズされたからだ」という。

勝ち組のはずだった35歳・晃二を襲った突然の悲劇。最近では、仲間たちも何故か京都の引力に惹かれている。

え、なんで京都? 若旦那って何者?

その謎を解くべく降り立った京都。ひょんなことから芸姑さんのお供をすることに。果たしてこのチャンスを記念すべき「京都初デート」にすることができるのか。


古都を知るには足を使うべし


祇園の芸姑、菊乃から届け物を一緒に運ぶよう頼まれた親友の遼。アポがあるから手伝ってあげなよと俺に話を振ってくれたんだけど、そんな予定が無いことは知っている。ヤツのキラーパスのキレの良さは、昔から変わっていない。


河原町のスパレジデンス「Bijuu」の朝は、身も心も清められる。老舗『村上重』のお漬物は、”芸姑さんとお出掛け”という京都での初ミッションに固くなりがちな心をすっかりとほぐしてくれていた。


ランニング用のスニーカーを履きながら窓の外に視線を向けると、五月晴れの見本のような空がのぞいている。朝のマラソンには最高のコンディションだ。

80カ国をバックパッカーで回ったカメラマンの友人が言っていた。「旅先の町では、できるだけ自分の足で歩いたほうがいいぞ。自分の好きなカフェやショップが自然と目に入ってくるから。」と。その意見には100%賛成だ、まずは自分の足で町を知っておないとエスコートなんて出来やしない。

お届け物をした後に何かを期待しているわけでもないんだけれど、奇跡が起きた時に対応出来るだけの準備はしておきたい。ルーティーンとなった晃二の思考プロセス、実際、こういうのが後で活きてくることが多かったのも事実なのだ。


鴨川の流れに添って走りだしたが、思いのほか暑い。五条大橋を越えてしばらく走ったところで水を買おうと河原町通りに出た。

コンビニを探しながらも、目が自然と惹きつけられたのはヴィンテージ感漂う建物。高い天井のガラス窓の中には、艶やかな光を放つモダンな円筒が並んできる。『Kaikado Cafe』というオープンしたてのカフェらしい。やはり、自身の足で町を探索することは意義がある。この発見が後の晃二の追い風になることを、今の彼はまだ知らない。


「Bijuu」の前に戻ってきてしまったが、まだ走り足りない。そうだ、哲学の道に行ってみようと、今度は四条大橋を渡って祇園の町を横切る。八坂神社の脇を抜けて坂道を登っていくと存在感を放ちまくっている木の門がそびえ立っていた。

調べてみると知恩院の三門、山門ではなく敢えて三門と書くらしい。現存する木造建築物の最大級で横幅は50m、階段の上に建っているせいか放つプレシャーは尋常ではない。階段を登ってみたら想像以上に足にきた。


境内を抜けて、哲学の道に向かう途中、昨日寄った飄亭や無鄰菴を見つけ、あれから24時間も経っていないことに驚く。濃度が濃い時間を過ごしているせいだろう、その後南禅寺、永観堂の前を通り過ぎ、哲学の道を北上していたら銀閣寺まで辿り着いた。

朝は、そこまで人がいないので自分のペースでランニングが出来る。さて、頭もスッキリしてきたし、そろそろホテルに戻るとしよう。

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