東京で活躍するクリエイターが語る「私が老舗酒場に惹かれるワケ」

空間、ファッション、音楽、アプリなどの分野において、国内外から注目を集める実力派クリエイター3人が、風情ある酒場に集合。実は、ゆっくり酒を酌み交わすのは今宵が初めてとか。海外と日本の酒場事情や行きつけの店など、杯を重ねるごとに饒舌に……。

『酒縁 川島』

デザイナー・相澤陽介氏が、ぜひ一緒に飲みたいと声を掛けたのは、空間デザイナー・谷川じゅんじ氏と、手掛けたアプリ「Origami」が話題を集めるマックス・マッキー氏。集合場所は、創業38年の老舗『酒縁 川島』。希少銘柄を多くそろえる日本酒は、店内には120~150種、倉庫には3000種を誇る名店だ

左.マックス・マッキー。中.相澤陽介。右.谷川じゅんじ

日本の老舗酒場は実にアーティスティック

谷川:最初の一杯は、「風の森 純米大吟醸 ALPHA TYPE3」です。“世界への架け橋”というテーマのもと醸されたもので、グローバルに活躍する皆様にピッタリかと思いまして。

相澤・マッキー:乾杯!

谷川:こういう老舗の雰囲気って日本ならではだよねぇ。海外で“居酒屋”っていうと、鮨屋や和食屋の延長なのか、高級店扱いされていることもあって驚かされる。

マッキー:こんなふうに好きなペースで追加オーダーして、いつ終わるのかはその場の雰囲気次第っていうのは、海外では珍しいかも。しかもバリエーション豊富なメニュー。来日した友人を居酒屋に連れていくとすごく喜ばれる。

相澤:たしかに。以前、海外の知人と野毛の繁華街に行ったら、驚きながら楽しんでいた。

谷川:〆のラーメンっていう文化も日本ならではだよね。ほかの国で飲んだ後の〆ってある?

相澤:ドイツの“カリーブルスト”はすごかったです。ソーセージをブツ切りにして、ケチャップとカレー粉をまぶした大衆食で、すごいボリュームなのに、1人1個オーダーして……

マッキー:食べ切った?

相澤:頑張って完食したよ。郷に入れば郷に従えって思って(笑)。

谷川:先日、食材と酒を背負って雪山に登って、雪の掘り炬燵で一献。あれは、美味しかった。

相澤・マッキー:いいですね。

マッキー:3人とも雪山好きとは奇遇。しかもゲレンデではなく、バックカントリー好きってところまで一緒なんて面白い。

相澤:無音の銀世界にいると、頭の中を完全にクリアにできる。あの異次元な感じが好き。

谷川:あと、夜は地元の飲み屋を巡るのもね。

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