夏美が語る、絶対に男には言えないキャビンアテンダントの驚くべき生態とは!?
お酒も回ってきたのか、今まで聞き手に回っていた夏美が、紹興酒をボトルで一本飲み干したあたりから饒舌になってきた。だんだん、キャビンアテンダントの驚くべき生態を愚痴り始めた。
「キャビンアテンダントって、本当に性格がひどい奴は最悪なんですよ!」
―だんだんと愚痴っぽくなってきたな…。―
「彼女らと一回女子会したんですけど、どんな男性がタイプかって話になった時に、なんて言ったと思いますかぁ???」
「なんやろう。優しくて背が高くて、仕事も出来て…」
「外人。」
― え…? ―
「だから、とにかく外人がイイって話ばっかなんですよ。好きなタイプ“外人”っていう回答、ちょっとアホっぽくないですか?(笑)」
シンゴのコメントを遮るのように、夏美が話を続ける。
「音楽も好きな曲はみんな基本洋楽。EDMがとにかく大好きで、パーティチューンの曲の歌詞に出てくる都市の順に旅行したよねーって話で盛り上がってるんですよ。ブラジル、モロッコ、ロンドンからのイビザ、みたいな(笑)私、EDM聞かないから、全然意味が分からないんですけどね(笑)」
恐怖の年末恒例の「名刺じゃんけん選抜」
夏美の話はまだまだ続く…。
「『明日、私フランスで仕事なんだー。』とか言ってる同期の子がいるんですけど、それ、そもそもフランス行くまでが仕事だから。現地で何も仕事してないじゃん、って毎回思うんですよ(笑)」
― 中々面白い話をしてくれる子だけど、完全に俺、酔っ払いに絡まれてるな…。―
「いろんな人から名刺をもらう機会が多いみたいなんですけど、ひどい子になると、名刺じゃけんとか始めちゃうんですよ。『今まで貰った名刺で、年収が高そうな人のを同時に出して、負けた人は今日奢りね♡』みたいな。で、結局その人の年収なんてわかんないから、なんとなく外人の偉そうな人の名刺が勝つっていう謎ルール(笑)」
― なんていう怖い話や…。しかし、この子どんだけ飲むねん…。―
お人好しのシンゴの性格もあり、どんどん話が続いていった。すでに紹興酒の瓶は二人で4本目に突入していた。彼もある程度酒が飲める方だからいいものの、中々にハードな会となっていた。
「ごめんなさい、私ばっかり話しちゃって…。シンゴさん、お酒も強いし、すごく優しいし、とても素敵ですね♡」
― アレ?これもしかしていい感じの雰囲気になってる??ひょっとしてなんかいいことあるかも!?―
「私、シンゴさんにだけ特別に………。
仲の良しのお酒大好きな社長を紹介してあげます!きっと楽しい会になりますよ♡」
― なんやそれ…。あんましうれしくないってばよ…。―
しかし、これが後に一世一代の社運を賭けた大きな仕事へと繋がることになろうとは、彼はまだ知らなかった。




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