2016.12.06
冬の最強の誘い文句と言えば、「旨い鍋食べに行くぞ!」である。
しかも誘われた店が、一筋縄じゃいかない、常連客以外だと勇気が必要な少しばかりハードルが高め!? な個性的な店で供される極上鍋だったら...。貴方の株は急上昇すること間違いなしだ!
そこで、誘われた人が無条件でついて行きたくなる、店主の物凄いこだわりが詰まっている個性的な鍋をご紹介!4店4様の絶品お鍋を、とくとご覧あれ。
街のとんかつ店の夜限定の〝熱い!〞鍋『どん平』
かつては料亭や待ち合いなどが軒を連ね、夕方になればお座敷へ向かう芸者が行き交う〝花街〞として知られたこの場所に昭和25年に創業。古き良き日本の面影を残す商店街の一角に佇む『どん平』は、とんかつ好きの間ではちょっと知られた存在だ。
豚バラ肉をじっくり煮込み、冷蔵庫で半日寝かせてから衣をつけて揚げる〝新感覚〞のとんかつを求めて遠方から訪れるファンも多い。店主の祖父の代から続く真っ当なとんかつ屋であることに間違いはないが、この店には実は、もうひとつの名物が存在する。
〝夜の顔〞として登場するのは、味はもちろん、その演出にも心が温まる酒鍋。豚のしゃぶしゃぶと寄せ鍋の二段構成で楽しむことができる酒鍋の味わい(見どころ)は、まず日本酒をたっぷり注いだ鍋に火をつけ、アルコールを飛ばす場面にある。
店内の明かりを消し、着火。火柱が立ち上がった瞬間、心もぽうっと温かくなるのは、この店が持つ〝人情味〞のあらわれか。火が消えたらアルコールを飛ばした酒鍋に豚肉をサッとくぐらせ、まずひと口。やわらかな豚肉が淡雪のようにふんわりとろける。
ひと通りしゃぶしゃぶを楽しんだら、第2ステージの寄せ鍋へ。しみじみとした旨さに〝鍋を囲む〞ことの意味を深く感じる。
1日1組限定!アンザイさんちのおもてなし『ジビエ料理 アンザイ』
初訪問であれば、思わず面食らうほど〝濃いくち〞な店である。目白の閑静な住宅街にひっそり佇む『ジビエ料理 アンザイ』で供されるのは、狩猟免許を持つ店主が仕留めた猪や鹿肉を使った料理。
牡丹鍋コースの主役を張るのは、熟成された猪の背ロースやもも肉、茸類や野菜がたっぷり入った〝ぼたん鍋〞だ。猪の骨から取った出汁に醤油やみりん、酒を加えたスープで具材をぐつぐつ煮込み、卵につけ、すき焼き風にいただくのが『アンザイ』流。
上品な脂がのった猪肉はクセが皆無でしっとりやわらかい。「野生の猪の風味が苦手という人にこそ食べてもらいたい。きっとイメージが変わるはずです」という安西氏は、幼い頃は狩猟免許を持つ父親のあとをついて野山に入っていたという。
34歳のときに猟を始め、美味しい野生肉の味を少しでも多くの人に知ってもらいたいと1日1組限定の〝ジビエ料理専門店〞をオープンさせた。
もともとの凝り性気質もあってか、日本ワインの品ぞろえには目を見張るものが。ふすまを〝開帳〞すれば、酒瓶が出てくる、出てくる。気の置けない仲間とともに鍋を囲み、酒を汲む。鍋の中身が空になろうとも、すっかり根の張った腰をあげられずに、ディープな夜は続いてゆく。
焼き鳥の名店が贈る〝風物鍋〞は1日2組限定!『とり喜』
2010年当時、「ミシュランガイド東京」に焼き鳥店が選出されたのは、革新的な出来事だった。それまで〝庶民の味〞と多くの人が認識していただろう焼き鳥が、世界に誇る和食の一ジャンルとして認められた瞬間だった。
〝つねに良質な料理を提供している焼き鳥の名店〞として選ばれた4軒のうちの1軒が、錦糸町の『とり喜』。店主の坂井康人さんが炭の香りを過剰に纏わせず、丁寧に焼き上げる串が高評価を得た。
下町の名焼き鳥店、否、〝鶏懐石〞を味わえる店として文字通り飛躍を遂げたこの店の常連客の冬のお楽しみが、特別料理として供される鴨鍋だ。茨城で獲れる鴨肉を贅沢に使った鍋である。
注文の受け付けは3日前から、代金は来店前に支払うなど、いくつか〝ルール〞があるが、つなぎを使わずに作る鴨団子やジューシーなロース肉を、たっぷりの京野菜とともに、はふはふ頬張る愉悦――。
一度食べたなら、その味わいの虜になることは間違いない。〆の雑炊は別料金だが、鴨の上質な脂が溶け出した鍋のスープをあますことなく堪能したいのなら、是が非でも食すべきだ。
店主の技が光る焼き鳥コースにすべきか、鴨鍋をとるべきか。幸福な煩悶もまた、この店を訪れる楽しみにつながる。
※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。
おすすめ記事
2016.12.13
必ず落とせる鍋デート!芸能人御用達のお忍びデート鍋をこっそりご紹介
2016.11.23
恵比寿女子が「ここ行きたかった」と喜ぶ!絶品自然薯鍋で熱くなれ!
2016.11.16
こんな寒い日は鍋に決まり!女子が喜ぶおしゃれデート鍋4選
2016.12.29
年末年始はお菓子もゴージャスに!大人のためのちょい贅沢お菓子5選
- PR
2024.04.23
港区2大新名所・虎ノ門と麻布台。2つの”ヒルズ”で過ごす、最高の休日デートプランとは
- PR
2024.04.24
フルーティーで飲みやすい!渋谷の人気酒場が目をつけた、女性が喜ぶお酒の正体とは
2017.12.29
年越し蕎麦は銀座で!買い物ついでに寄りたい蕎麦デート6選
2016.06.17
6/17堂々オープン!! 道玄坂にラムの熟成肉を使ったジンギスカンが登場!
2020.05.14
六本木駅からすぐ!コスパ高き鮨屋が供す、「巻物」や「ばらちらし」をご自宅で!
2022.02.16
恵比寿の住民が愛する“ご近所グルメ”6選。大人がほっと寛げる、とっておきの良店!
東京カレンダーショッピング
『秋田かまくらミート』:秋田を代表するブランド牛「秋田由利牛」!サシの美しい上質なしゃぶしゃぶ用サーロイン
『肉のABCフーズ』:黒トリュフ塩付!牛タン&A5ランク黒毛和牛を使った極上ハンバーグ
『パンツェロッティ』:具材ごろごろボリューミー!フレッシュな野菜と肉感満載のフライドピッツァ
『HAL YAMASHITA 東京』:シルクのようななめらかさ!冷え冷えトロリの新食感"ウォーターチョコレート"
『レザンファンギャテ』:しっとりと濃厚で、コクのあるニューヨークスタイルのチーズケーキ
『ル・ボヌール 芦屋』:しっとりサクサク!フリーズドライ苺にホワイトチョコをたっぷりと浸透させた新感覚スイーツ
ロングヒット記事
2024.04.20
男と女の答えあわせ【Q】
年上彼氏と2泊3日の初旅行。沖縄の高級ホテル滞在中、26歳女が男に幻滅したワケ
2024.04.16
Editor's Choice~fashion~
GWのラウンドが楽しみになる!日本初上陸から新作まで、いま注目のゴルフウエアブランド4選
2024.04.18
Editor's Choice~beauty & wellness~
【動画アリ】TWICE・SANAが出演するCMメイキングも!イヴ・サンローランから新アイコンリップが登場
2024.04.19
大人の週末ToDoリスト
【東カレ的・ハラカドの歩き方】パリ発のカフェや雑誌の図書館まで、注目ポイントを徹底解剖!
2024.04.21
Editor's Choice~hotel~
GWに足を延ばしたいサウナ5選!大自然に抱かれる世界初のガラスドーム型も!
この記事へのコメント