天空の鮨店でランチに握りをつまむ感動
マンダリン オリエンタル 東京『鮨 そら』
ブラックを基調としたクールな店内にあって、白木のカウンターが目にも鮮やか。腰をかければ、窓の向こうに、ビル群の中からスクッとそびえる東京スカイツリーの姿が圧巻だ。
このホテルに2011年4月にオープンした直営鮨店。ホテルが開業したのが2005年。それまで鮨店がなかったことに驚くが、歴史ある日本橋の街には伝統と歴史を誇る日本食の名店がいくつもあり、「そちらへぜひ」というホテルの気持ちが強かったので、あえて設けなかったという。
しかし、宿泊ゲストの「館内の鮨屋はどこ?」という問い合わせが、あまりに多く、それに応える形で開店と相成った。席数をわずか8席と絞ったのは、今でも当初の気持ちが少なからずあるからだ。
鮨は奇を衒わず、江戸前伝統の握りで直球勝負。この道18年の板長、今泉祐史氏が握る。シャリは新潟・妙高高原のコシヒカリにまろやかな赤酢で、一体感に配慮しつつ、ネタにもきちんと手間をかけている。曰く、「握りはシャリと食べるもの。バランスが何といっても大事」
山田錦や雄町など、米の品種別にリストアップした日本酒も納得の厳選ぶり。活動する都心を上空から眺めつつ握りでほろ酔い。こんな贅沢もあるのだ。
見た目も味もゴージャスなハンバーガー
ザ・リッツ・カールトン東京『ザ・ロビーラウンジ』
ゴロンと球体に近いパテはおよそ180gの目方あり。かつ、つなぎの一切入らない、黒毛和牛100%で、粗くカットされているから、ハンバーグというよりも、ステーキに近い食感。滴る脂の甘みもたまらない。
「レアでも、ミディアムレアでも、焼き加減はお好みでどうぞ」とは料理長の弁だ。
高さ軽々10㎝オーバーの迫力満点ハンバーガーの正体はホテルのラウンジで供される「WOWバーガー」。見た瞬間に誰もが「ワォ」となるが、パテ以外もすごい。
シャキシャキレタスの上に鎮座するのはオニオンソテー。トマトのコンフィがあって、パテの上にはフランス産フォアグラのソテー。トリュフのスライスもたっぷり入って、フワッと柔らかいバンズはもちろんオリジナル。
ソースはフォンドヴォーにトリュフのジュ、ポートワインを煮詰めた特製トリュフソースで、付け合わせに北海道産メイクイーンのフライ。すごいでしょ?
食感のコントラストも見事で神戸や松坂だけでない黒毛和牛の美味しさを伝えたかったという誕生の理由もうなずけるのだ。高級食材を使用しているだけに、価格の方も「ワォ」だが、試してみるだけの価値は十分にある。
※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。
この記事へのコメント
コメントはまだありません。