編集・船山の恵比寿と私、ときどきルノアール Vol.3

『ESqUISSE』(銀座)リオネルシェフの
人生を変えたイベントとは?

curated by
船山 壮太

お店の一階に置かれていた一台。半分がクレイ(粘土)になっています。触ってみたけど、結構固いんですね、コレ!

恵比寿のブログといいつつ、3回目で脱線します。というのも、先週の土曜、素晴らしい食体験をしたので、そのお話を。表参道の『INTERSECT BY LEXUS TOKYO』で行われた「DINING OUT SPECIAL SHOWCASE with LEXUS」に行ってきました。

この「DINING OUT」は何か?って言うと、2012年からスタートしたイベントで、毎回日本全国のどこかに野外レストランをオープンさせるというものです。これまで、新潟・佐渡、沖縄・石垣島、徳島・祖谷、大分・竹田などで開催され、その都度、東京のトップシェフ達が各地で腕を奮ってきました。これが面白くて、普通なら観光名所などでやりがちですが、水道も電気も通ってないような野原を会場にしたりと、県外の人の視点から見た「その土地らしい場所」を選んでるんです。

このメニューにも竹田市の和紙が使われているとか。何というこだわり!

これまで参加したシェフの名前を列記すると、

リオネル・ベカ/ESqUISSE
髙澤義明/ARONIA DE TAKAZAWA
下野昌平/アニュ ルトゥルヴェ・ヴー
長谷川在佑/神保町 傳

などと、まさに東京の食を牽引する方々!彼らがその土地を(何度も)訪れ、食材や土地を知り、感じたことを料理に表現していきます。そんなプレミアムなイベントなんですが、この忙しい世の中、そこまで行く時間も余裕もある人は少ないでしょう、と。であれば、そういった人のために「東京でハイライトを体験してもらおう!」となったのがこの回です。

「野生の供え物」(イメージ:根幹、源、儚さ)。エノハのロティ、ふきのとうの香り、梅、オゼイユとクレソンの酸味の効いたクリーム

僕が訪れたのはエスキスのリオネル・ベカシェフの回。リオネルさんは、昨年の5月・6月に大分県竹田市で行われた「DINING OUT TAKETA 2014」で料理を担当。2日間のために、何度も竹田市に足を運び、地元の人の話を聞いたり、食材を探したりしたそうです。

「TAKETA前、TAKETA後と言ってもいい位、人生のターニングポイントになった」とリオネルさんが断言するほど、本人としても大きな出来事だったそうです。その味が楽しめるとあって、僕は鼻血が出るほど興奮しておりました。

「京への想い」(イメージ:苦味、情熱、哀愁)。エスキスのスペシャリテでもある“鴨節”のブイヨンが登場

コースは竹田市の食材をベースにした内容。エノハ(ヤマメの呼称)や、シャンスという竹田市の近隣にしか生息しない柑橘、(実は)日本一の生産地だというサフランなんかを使いながら、繊細な盛り付けを施していきます。

料理には、竹田市への想いが込められているとのことで、サーブの度に説明してくれます。例えば、「海から遠く離れて」というマナガツオを使った料理は、竹田市に伝わる「頭料理」からインスピレーションを受けたもの。さらに、次に出てきた「阿蘇山の火」という料理では、火山に囲まれた土地を想起するために、実際に岩盤を掘ってたとか。(しかも、その岩盤を掘ってきた竹田市役所の人も同席!!)。

一皿ごとにワインや日本酒のペアリングも楽しめて、大満足。関係者もたくさんいたので、イベントについて色々と質問しては、色々と教えてもらいました。

「阿蘇山の火」(イメージ:炎、破壊、黒)。おおいた豊後牛に合わせるのはカルダモンやハチミツワインのコンディモン。何ですの、コンディモンて

・このイベントを機に、エスキスで働き始めた竹田市の若者がいること
・野外イベントなので、当日はすごい雨の心配したこと。結果、晴れたけど、イベントが終わった後に雨が降ってきたこと(奇跡か!)
・サフランは日本でも作られていて、その8割が竹田市産ということ
・日本の地域をどうカッコ良く見せるか?という試みのひとつである、ということ
・このイベントに参加した経緯について「車が一台もらえるかと思ったんだよ!」byリオネルシェフ(もちろんジョークです)

などなど、色んな知見を得られる会でした。私も今でこそ、東京でこのような雑誌をやらせてもらってますが、地方の出身ですし、地方活性化っていうのは、気になるトピックでもあります。B級グルメやゆるキャラもありですが、こういう形で地方の魅力を発信できるのだなぁと、新たな視点を発見できた日でもありました。

「DINING OUT」は今後も定期的に行われるそうなので、興味のある方はHPなどを見てみてください。なんだか、真面目な感じになってしまいましたが、それだけ感動したってことです、ハイ。次回は恵比寿に戻ります!

土曜にも関わらず、エスキスからは7名のスタッフが来ていました。なんという豪華な顔ぶれ!


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