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今夜、罪の味を Vol.17

女子会は、みんなノロケ話ばかり。孤独な27歳女性が、深夜に始めた“ある習慣”とは

有栖川匠

◆これまでのあらすじ

別れた元彼・豪のことが忘れられない市子は、20時以降は全く食べないダイエットをしていた。

けれど、ときにはひとりで、ときには友人の双葉や早紀と共に深夜の美食を楽しむうちに勇気をもらい、もう一度ヨリを戻したいと豪に伝えて…?

▶前回:デート帰り、タクシーの中で「まだ帰りたくない」と23歳女が伝えたら…


Vol.16 <市子:テイクアウトのサバサンド>


この前まであれだけ大混雑していた中目黒も、桜がすっかり散ってしまえば通常運転だ。

日曜お昼の山手通りにはのんびりとした時間が流れていて、春の風が心地よい。

夕方から学生さん向け就活メディアのイベント運営の仕事があるため、私もジャケットを着用していたけれど、4月末のうららかな陽気の中ではほんのり汗ばんでしまいそうなくらいだった。

「いけない。家から歩いてみたら、思ったより時間かかっちゃった」

スマホで時刻を確認した私は、小走りになって山手通りから目黒川サイドに一本入った路地へと進む。

Googleマップを頼りに目指すのは、隠れ家的なベーカリー&パティスリーだ。

看板は出しておらず、完全紹介制。2階のカフェスペースではベーカリーに陳列されている様々な種類のパンはもちろん、ガレットやフレンチトースト、ラザニアやパスタなんかも食べられるらしい。

小走りしたおかげでどうにか約束の12時半には間に合ったものの、予約の名前を告げて2階に案内されると、そこにはすでに窓際のテーブルについている2人の姿があった。

店内中に立ち込める幸せな小麦の香りの中、私は手を振りながら近寄る。

「ごめん、お待たせ!早紀ちゃん双葉ちゃん

この記事へのコメント

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No Name
前回で夢を応援してくれなかった云々言ってる豪の事が嫌いになってしまった。なので最終話もふーんという感想。ただハリーがハチ公だったんだね!
2026/03/02 05:323
No Name
エルベシャプリエに親近感。
以前はボリードやらバーキン出してきた東カレで…
2026/03/02 05:573
No Name
日曜も深夜にゴハン、きついなぁ。たまには豪があと2時間早く起きてやればいいのに。
2026/03/02 06:203

今夜、罪の味を

有栖川匠

悲しい夜。眠れない夜。寝たくない夜。

さまざまな感情に飲み込まれそうになる夜にも、東京では美食がそばにいてくれる。

ディナータイムのあとに、自分を甘やかす“罪の味”。

今夜、あなたも味わってみませんか──?

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