モデル・櫻井貴史がプーリア現地取材!「サン・マルツァーノ」のワイン哲学に迫る
アドリア海とイオニア海にはさまれた、南イタリア・プーリア州。
ブーツ型をしたイタリアのかかと部分に位置し、イタリア随一のワイン生産を誇る。一人あたり年間35リットルを飲むという数字が、その文化を物語る。
プーリア州は、赤いローム質のテッラ・ロッサ土壌、石灰岩の下層、温暖で風通しの良い地中海性気候に恵まれ、夏に休暇を過ごすリゾートとしても人気を馳せる。陽光に満ちたその土地に、60年以上の歴史を紡ぐワイナリー「サン・マルツァーノ」がある。
サン・マルツァーノ ワイナリーは、1962年にプーリア州西部ターラント県のプリミティーヴォ・ディ・マンドゥーリアDOPで、志を同じくする19人のブドウ栽培家によって設立された。
彼らの目的は、自分たちの資源を持ち寄り、ワインの品質を高めること。そのために、栽培したブドウを醸造できる現代的なワイン醸造施設を建設したのだ。
伝統への敬意と現代的でエレガントなワイン造りを掲げ、フランチェスコ・カヴァッロ氏が1982年より会長として、長年に渡り会社を率いている。60年以上の古木を有する広大なブドウ畑を所有。
伝統のバルクワインから自社瓶詰ブランドへ転換し、瓶詰ラインを導入。
力強く濃厚で果実味溢れる象徴的なラベル「セッサンタンニ プリミティーヴォ・ディ・マンドゥーリア」は、プーリアワインの世界的評価を一変させた。
今回、10月末に白ワイン「TIMO(ティモ)」が日本上陸し新発売するとのことで、モデル・櫻井貴史さんと東京カレンダー編集長・日紫喜は「サン・マルツァーノ」があるプーリアへ訪れることとなった。
本誌でも活躍中の櫻井さんも愛して止まない“美味しいワイン”の魅力を辿る旅を紹介する。
伝統と革新の融合が生み出すエレガントなワイン造り
まずワイナリーの見学は、日本ではすぐ完売してしまう花のような白ワイン「EDDA」に使われる、オーガニックのブドウの貯蔵庫へ。
6℃に丁寧に管理された静寂のなかで眠るブドウは、まるで熟成を待つ宝石のよう。寝かせることで糖度だけでなく、ほどよい酸が生まれる。その酸味こそが、風味豊かで奥深い味の鍵だという。
ワインの中核を担うのは、プーリア固有のモスカテッロ セルバチコやフィアーノといった品種。そこに60%のシャルドネをミックスすることで、アロマティックで洗練された香りが立ち上がる。
最高級の赤ワインの生産には、印象的な巨大な“横タンク”が用いられる。20年前から導入された革新的な製法で、ブドウの果皮と果汁を均一に回し発酵作業を経ることで、豊潤な旨味を効率的に引き出す。
対して白ワインは伝統的な“縦タンク”。皮のない白は、あくまでクラシカルな製法で仕上げる。「革新」と「伝統」が、ここでは自然に同居している。
広大な畑から収穫されたブドウは、ローラーで茎や枝などが取り除かれ、タンクに入るまでにたくさんの時間を要さない。防腐剤や添加物が限りなく少ない、よりオーガニックに近い状態で生産できるのだ。
約2,500樽が整然と並ぶセラーに足を踏み入れると、樽の香りに包まれる。
その75%はフレンチオーク、20%はアメリカンオークが使用され、樽の内側を火で焼き、ブドウに微妙なスモーキーなニュアンスを与える。その香ばしさが味に深みを添え、全体の輪郭を決める役割を果たす。
樽のブレンドや選定を任されているのは、科学者のカテリーナと醸造家のダヴィデ。女性の繊細な嗅覚と、男性の理論的な分析。稀有なコンビの感性が交わるとき、「サン・マルツァーノ」の“美”が完成する。
樽にはスマートタグが付けられ、スマホで一樽ごとの履歴を確認できるという。科学と職人技の見事な共演だ。
夏やアペリティーボに冷やして飲みたいロゼ「トラマーリ」、冬にしっとりと味わいたいプリミティーヴォ100%の「セッサンタアンニ プリミティーヴォ」など、数々の銘酒が誕生している。
「素材がよければ、飾る必要はない」
会長フランチェスコ・カヴァッロはそう語る。“美人にメークはいらない”――そんな言葉が似合うワイン造り。余計な装飾はしない。
ただ、ありのままを最大限生かして磨き上げる。それが、エレガントな「サン・マルツァーノ」ワインの真骨頂だ。
日本のワイン好きに捧ぐ南イタリアの潮風を感じる「TIMO」が、10月末に日本初上陸
アドリア海の風が吹き抜けるプーリア州に広がる畑で、太陽をたっぷり浴びたブドウから生まれた「TIMO」。
5ヶ月熟成させたアロマティックなヴェルメンティーノを100%使用した白ワインは、グラスを傾けた瞬間、タイムのほのかなハーブの香りや、白い花のような香りがふわり。
口に含むと、透明感あふれるフレッシュなミネラル感と爽やかな酸味が織りなすリズムが、夏の記憶を呼び覚ます。海辺のテラスでプーリアの潮風を感じさせるようなその味わいと余韻は、カルパッチョや白身魚のグリルなどのシーフードやパスタとの相性が抜群。
日常の食事に寄り添いながら少しだけ特別にしてくれる、心地よく舌をくすぐる「TIMO」。東京の夜を軽やかに照らす一杯から、素敵な時間が始まる。
南イタリアのビーチにも生息するハーブの“タイム”から命名された、軽やかにデイリーに飲むのに最適な「TIMO」は、10月末から全国で発売予定。
スタメンワインとしてのストックや、ホムパの手土産にも。
公式サイト:https://sanmarzano.wine/
SNS:@sanmarzanowines(Instagram/Facebook)
問い合わせ先:モトックス
☎️0120-344101









