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男と女の答えあわせ【Q】 Vol.291

「餃子とビールが好き」と男に言う29歳女。“庶民派アピール”の裏にある計算とは

三浦マキ

Q2:二度目のデートで男が女に対して思った事は?


そして初デートから二週間後。

― Misato:そろそろ、デートしませんか?

と送ったLINEに応えるような形で、デートが実現した。今日は恵比寿にあるおしゃれな創作系和食を予約してくれていた雄大。

― こんな良い雰囲気のお店でデートって…。結構本気で考えてくれているんだ。

そう思うと、嬉しくなる。心躍りながらお店へ到着すると、雄大はすでに着いていたものの、何か真剣に考えている表情でスマホを見ていた。


「雄大くん、お待たせ!どうしたの?何だか思い詰めたような表情だけど」
「え?あ、ううん。何でもない。ちょっと仕事のメールが来ていたから、その対応をしてただけだよ」
「そうなんだ」

しかし、それと同時に少し嫌な予感もする。

― もしかして、彼女…?

こんな素敵な人だもの。彼女がいないとは限らない。

― 彼女に、女の子と二人で食事が行くことがバレて、まずい状況になっているとか…?

そんなことを考え始めると、急に不安になってきた。

「美里ちゃん、元気だった?」
「え?う、うん」

「彼女が、本当はいるのかも」と疑っていると、会話もつい上の空になってしまう。せっかく楽しいデートなのに、これでは台無しだ。

だから極力考えないようにしようと努める。

でも、やっぱり気になる。

食事も中盤に差し掛かり、お酒もほんのり回ってきた頃。私は耐えきれず、本人に聞いてみることにした。

「雄大くん。今って、彼女いないの?」

すると、とても驚いたような顔をした雄大。

「どうしたの、突然」
「いや、ちゃんと聞いていなかったなと思って。もし彼女がいるなら、彼女に申し訳ないからちゃんと言ってほしい」

私なりに、かなり頑張って言ったと思う。するとその気持ちに応えてくれたのか、雄大はまた優しい表情になった。

「今はいないよ、本当に。そんなに心配なら、この後うちに来る?何の女性の痕跡もないから、自由に見ていいよ」
「本当に?」

たしかに、家に行ったらすぐわかる。こうして、私たちは1軒目を終えて、雄大の家へ行くことになった。


「ね?何もないでしょ」

雄大の家はとてもシンプルで、物があまりなかった。“ただの男性の一人暮らし”という感じで、女性の影は感じられない。

「本当だ。ごめんね、疑って」
「いいよ全然。それより、何か飲もうよ」
「うん」

この日は結局、雄大の家に3時間くらいいた。ムード的にキスまでしたものの、それ以上は何もしていないし、ちゃんと帰宅した。

それなのに、この日以降雄大からの連絡は途絶えてしまった。

家まで行って、キスまでした。でも、それ以上のことはしていない。

― なんで?彼女がいるか疑ったのがダメだったのかな…。

雄大の気持ちがわからず、私はずっとモヤモヤと、どうすれば良かったのか、という後悔でグルグルと気持ちが回っている。


▶前回:2回目のデートは、日帰りドライブ。高級外車で迎えに行った男に女の本音とは

▶1話目はこちら:「あなたとだったらいいよ♡」と言っていたのに。彼女が男を拒んだ理由

▶NEXT:10月26日 日曜更新予定
二度目のデート以降、男から連絡がなくなった理由は?

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この記事へのコメント

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No Name
雄大としては単なる友達枠で最初からデートでは無かった。 美里が勝手に浮かれて彼女いるかもと疑って、本当に家まで確認しに来てドン引き。とりあえずキスはしたけど一線超えたら彼女ヅラどころか結婚を迫られそうで怖いから止めたんだね。
2025/10/25 05:1931Comment Icon3
No Name
美味しい餃子の話をして種まきをしていた。完璧なフリだったしその流れを汲んだLINEを我ながら綺麗に送れたと思ってる。
まだだね、勝手なモテテクみたいなのを実行して自画自賛するも男側には全く刺さってなくて音信不通にされるパターン。 餃子がデートに繋がる訳じゃない。友達と軽く飲む感じで数回会うことは叶うかもしれないけど。色々と勘違いしてる変なオンナ。
2025/10/25 05:3418Comment Icon2
No Name
今時、男子でも女子でも料理得意な人ゴロゴロ居るから、普通の家庭料理が作れると言っただけで(いくらでも嘘つける) いい女とかそう思わせたら「勝ち」とか、くだらない。 時代遅れな価値観。
2025/10/25 05:2316Comment Icon1
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男と女の答えあわせ【Q】

三浦マキ

男と女は全く別の生き物だ。それゆえに、スレ違いは生まれるもの。

出会い、デート、交際、そして夫婦に至るまで…この世に男と女がいる限り、スレ違いはいつだって起こりうるのだ。

—あの時、彼(彼女)は何を思っていたの…?

誰にも聞けなかった謎を、紐解いていこう。

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