Q2:男が初デートで引いた、女の言動は?
美味しい食事と、ハイセンスな内装に特別感溢れる時間。
― 彼と付き合ったら、こういう時間が日常になるのかな…。
そう思うと、思わず心が躍る。年収3,000万は手堅いし、顔も悪くないし、優しくて私に好意がある。
だからどうしても、今日のデートは成功させたかった。
「陽平さんって、今本当に彼女とかいなんですよね?」
「いないよ。芽衣ちゃんは?」
「私もですよ〜」
ここ最近、年齢のせいかお誘いが減った気もしている。それに対しての焦りが実はあるけれど、そんなことを感じさせないように、ニコッと微笑む。
「芽衣ちゃん、誰かいそうなのにね」
「そんなことないですよ〜。男友達は多いんですけどね」
そう言いながら、先日友達の誕生日会をしたことを思い出した。全員で男性が10名前後いたけれど、みんなただの友達なので、写真を見せたほうが安心するかなと思い、私は一応その時の写真を見せてみる。
「ほら、みんな友達なんです」
「なんかキラキラしてるね〜」
「そうですか?むしろ男女の垣根を越えてただの友達なので、本当に何もないんですけどね」
「男側はどうなんだろう。絶対に何人かは、芽衣ちゃんのこと狙ってそうな気もするけどな(笑)」
「え〜ないですよ〜」
そんな会話をしていると、美味しそうな冷製のスープが運ばれてきた。
「美味しそう!」
「やっぱりここの店は格別だよね」
「本当ですね」
ちなみに、私は誰かと食事へ行ったら絶対に残さないことを意識している。食べ物を粗末に扱う女性になんてなりたくないし、そう見られたくもない。
だから今回も、ちゃんとスープの最後の一口まで味わうべく、お皿を手に持ってスープを平らげた。
「芽衣ちゃんって、意外に食べれる人?」
「はい。実は私、食事することが大好きで。特にこういう美味しいお店が本当に好きなんです」
「そうなんだ。初対面の時、あまり食べていなかった印象があったから、食が細いのかと思ってた」
「あの時は、あまりお腹が空いていなくて」
「でも意外だね。そんなに細いのに」
「体質なのかもしれません」
そうは言ってみるものの、陰でものすごく努力をしている。ジムにも通っている。綺麗でいるためには、努力が必要なのだ。
でもその努力を相手に感じさせるのはダサいので、あえて詳しく言う必要はないと思う。
そう思っていると、次のメインのお肉料理が運ばれてきた。しかしそのタイミングで、私はかかっていたソースを洋服にこぼしてしまった。
「やっだ…最悪。ごめんなさい」
陽平にすぐに謝ると、陽平は慣れた手つきで店員さんを呼んでくれる。
「僕は全然大丈夫なんだけど、むしろ大丈夫?洋服、汚れちゃった?」
「こちらは大丈夫です」
店員さんが炭酸水などをくれたものの、ソースは落ちない。結局この食事中にシミを落とすことは諦めて、そのまま食事を続けることにした。
そして気がつけばコースも終わり、最後のデザートが運ばれてきた。
「美味しかった〜」
「大満足だよね」
二人でそう言い合い、スマートに支払いを済ませてくれていた陽平にお礼を言い、お店を後にした私たち。
「もう1軒どうですか?」
そう誘うと、陽平も乗ってきてくれた。
「じゃあ…ちょっと暗い感じのお店でもいい?好きなジャズバーがあって」
こうして私たちは2軒目にも行き、楽しくデートを終えて解散した。
しかしここから、陽平からまったく連絡が来ない。お礼のLINEを送り、スタンプが返ってきたっきり、何もない。
― 食べ物をこぼしたのが悪かったってこと…?
それ以外、理由が考えられずにいる。
▶前回:デートで女性が2軒目を断るとき。アプリで出会った彼女と3回目デートで、男がやらかしたこととは
▶1話目はこちら:「あなたとだったらいいよ♡」と言っていたのに。彼女が男を拒んだ理由
▶NEXT:9月28日 日曜更新予定
たった一度のデートで男が連絡を辞めた理由は?
この記事へのコメント
②男友達多い自慢? わざわざ写真まで見せて自爆 (バカな女)
もしかして両手で皿持ち上げて味噌汁のように飲んだんじゃないだろうな😂
連れは穴があったら入りたかっただろうに。
お肉もきちんと切らずに大雑把に大口あけて食べようとしてソースがこぼれたんじゃないのかな?
肩出して浮かれる前にテーブルマナー習得しろって事だよね。