Q1:男が初デートで感じたことは?
陽平と出会ったのは、2対2の食事会だった。職場の同期が開催してくれたその食事会に、同じく丸の内勤務の外資系コンサル会社勤務の陽平と、その一つ上の先輩がやってきた。
「初めまして、芽衣です」
そう挨拶をした時から、なんとなく陽平の視線は感じていた。
陽平は目の前に座っていたのだけれど、食事中もチラチラと目が合う。それに気がついていたものの、あえて気がつかないフリをしてあげていた。
食事会の時から、勝負は始まっている。
たまに食事にがっつく女性がいるけれど、それは大間違いだ。食事会は、出会いがメインの会。だから私は食事会では会話を中心に楽しむことにしている。
だから男性陣の話も、興味があるように一生懸命聞くし話も聞き出す。
それが刺さったのか、陽平は途中からしきりに私を褒めてきた。
「芽衣さんって、絶対にモテますよね?」
「そんなことないですよ〜」
ワインを飲みながら微笑みかける。すると陽平の目尻はさらに下がっていく。
「普段は、どういうスケジュールなんですか?」
「基本的に、月金はオフィスにいますよ。週末は友達と出かけたり…陽平さんは?」
「僕も大体同じです。ただ最近、出張が増えてきて週末都内にいないことも多いですが」
「そうなんですね…お忙しいんですね」
「でも時間はいつでも作れますので!」
この辺りから、私は勘づいていた。
― 食事会が終わったら、個別でLINEが来るだろうな。
私の勘はあたり、みんなでグループLINEを作ったものの、翌日個別でちゃんと連絡が来た。
― 陽平:よければ、次は二人で食事へ行きませんか?
そのLINEを見て、私は思わず一人で微笑んでしまった。
そして食事会から二週間後。私たちは、虎ノ門にある超高級で滅多に予約が取れないフレンチでデートをすることになった。
店の近くの待ち合わせ場所にオンタイムで向かうと、陽平はもう待っていた。もちろんここでも男性を喜ばせるべく、ちょっと駆け寄って、ニコッと微笑みかける。
「陽平さん!お待たせしました」
しかも今日は気合を入れて、肩がガッツリ出ているオフショルダーで来た。きっと陽平も喜ぶだろう。もちろんこれも見事にハマったようで、陽平は私を見て目を細めた。
「全然ですよ。入り口が分かりづらいかなと思ったので…。じゃあ、行きますか」
こうして陽平と共に、お店へ入る。お店の外には店員さんが立って待っていたので思わず背筋が伸びる。
「素敵…私、ここのお店一度来てみたかったんです」
「芽衣さん、初めてですか?」
「はい、初めてです♡」
本当に初めてだったし、来てみたいと思っていた。だから改めて、その感謝と喜びを、大袈裟なくらい彼にもちゃんと伝えたつもりだ。
「改めて、今日は誘ってくださりありがとうございます。本当に嬉しいです♡」
「いえいえ、こちらこそです」
こうして素敵なデートが始まった。
何も問題はなくデートは進んでいたはずだった。
この記事へのコメント
②男友達多い自慢? わざわざ写真まで見せて自爆 (バカな女)
もしかして両手で皿持ち上げて味噌汁のように飲んだんじゃないだろうな😂
連れは穴があったら入りたかっただろうに。
お肉もきちんと切らずに大雑把に大口あけて食べようとしてソースがこぼれたんじゃないのかな?
肩出して浮かれる前にテーブルマナー習得しろって事だよね。