Q2:女が解散後、ブチギレた理由は?
BBQの用意はほぼ女性陣がしてくれたので、正直、男性陣はそれを見ながら…いや、見もせずに隣で飲んでいた。
すると奈緒が、急にこっちにやってきた。
「奈緒、どうしたの?」
「いや、優太くんの彼女と里穂さんで楽しそうにしているから、なんか居場所がなくて」
「そうなの?でもさ、二人が動いているなら奈緒も手伝いなよ」
そう小声で囁くと、奈緒もゴニョゴニョと言ってくる。
「『何か手伝いますか?』って言ってはいるんだけど、特にないらしくて…」
「いや、それは自分でやることを探しなよ」
他の二人の奥さんと彼女は料理をしてくれているのに、奈緒だけ何もしていないのは若干気まずい。
そう思っていると、碧が気を使い始めた。
「まぁ、二人に任せておいたらいいんじゃないですか?奈緒さんも一緒に飲みましょうよ」
碧の気遣いは嬉しいけれど、僕としては面目が丸潰れだ。男のエゴで申し訳ないけれど、こういう時に、普段の奈緒がしてくれている、いい女感を出してほしい。
「いやいや、奈緒は何もできないんだから、せめて邪魔だけはするなって。あっちへ行って、二人の手伝いするとか、何かしてきなよ」
「わかった…」
とりあえず友達二人にも「ごめんね、気が利かなくて」と謝っていると、美味しそうな材料やってきて、僕たちは楽しくBBQを始めた。
肉を焼くのは当然男性陣の仕事だったが、みんなでわいわいと食べるBBQは美味しく、そして楽しかった。
「ウマっ。お二人、料理上手ですね」
里穂さんとゆなちゃんに僕は声をかける。こういう場では、友達の彼女や奥さんは褒めるに限る。
「いやいや。奈緒さんだって、普段料理するでしょ?」
「するけど…いや、里穂さんさすがですよ。奈緒は料理はできるけど、掃除とかがダメダメで」
「そうなの?」
「奈緒はああ見えて、抜けてるんですよ」
別にここで、身内を立てる必要はない。そう思っていると、奈緒もちゃんと二人を持ち上げてくれた。
「そうなんですよ〜。なので今日、全部やっていただき助かりました。ありがとうございます」
こうして楽しく夜は更けていった。
翌朝もみんなで朝ご飯を食べ、優太カップルはそのまま二人で。僕たちはまた、行きと同じく碧の車で帰ることになった。
奈緒は行きよりもすっかり打ち解けた里穂さんとLINEの交換もしていたし、僕としては楽しい思い出だけが残った。
しかし車を降りたら一転、奈緒は急に怒り始めた。
― あんなにも楽しそうにしてたじゃん…。
彼女の豹変っぷりを、僕は理解できずにいる。
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▶1話目はこちら:「あなたとだったらいいよ♡」と言っていたのに。彼女が男を拒んだ理由
▶NEXT:9月14日 日曜更新予定
女が旅行中に思ったことは?
この記事へのコメント
「そんなに差があります?なんか緊張するな…」
「ウケる」
どこが楽しそう? すごく火花バチバチしてるように感じるw
(心では)
旦那さんとの年齢差聞いたのに自分と6歳差とか言うなよ。あんた見た目6歳下には全然見えない。 6歳上のおばさんが緊張とかウケる。
これは本当にどっちもどっち。別れればいい!
とか?