夏休みも終盤戦。まだ夏らしいことをしていないと焦りを覚えている人は、沖縄の海を前に思い出を作ってみてはどうだろう?
絶好の舞台となるのは、読谷村にある「星のや沖縄」。リゾートの優雅さと琉球文化の融合が、働く大人の心身をほぐしてくれる。
琉球調の巨壁の向こうで、大人の夏休みが待っている
2020年7月に開業した「星のや沖縄」があるのは、那覇空港からクルマで約1時間の読谷村。海底を思わす深い青壁に包まれたレセプションを抜け、城塞のような壁の向こうの客室棟へと案内される。
長く続くその壁は、琉球時代の城跡「グスク」に見立てたグスクウォール。緩やかなカーブと空を透かす幾何学模様が、壁の先が非日常だと予感させる。
ゲートに無垢の木が置かれ左右に分かれて入る導線だから、すぐに中が見えず歩みが驚きを誘う。
ゲートの先は、一転して植物園のような世界だ。アセロラやグアバの果樹から、ハイビスカスやプルメリアなどの花まで、そこに植えられた植物は100種以上。
海辺の環境に馴染むように、椰子の木は小さいままで植えたという。5年で既に人の背丈を大きく越え、今後、椰子の木のトンネルのようにワイルドに茂るはずだ。その中庭と海の間に客室棟が立つ。
ぶくぶく茶のもてなしに、沖縄気分が高まる
客室にバッグを置き、まずは手ぶらで道場へ。広い縁側をもつ道場は文化体験の場として使われる空間で、毎日15時から16時半の間は沖縄伝統の「ぶくぶく茶」を体験することができる。
琉球時代の衣装をモチーフにした制服を着たスタッフが、煮出した炒り米やさんぴん茶を混ぜ泡立てていく。
琉球漆器に注がれる「ぶくぶく茶」は、こんもりと泡が盛られたお菓子のような見た目。
器を両手で持ち、泡を頬張るように口にする。さんぴん茶の香りが泡から漂う。泡が少なくなったら下のお茶をすする飲み方が新鮮だ。
「ぶくぶく茶」の上には砕いたピーナッツがのり、自家製のほろほろ食感の焼き菓子もセットで提供される。
▼ここから3種類の部屋をご紹介
全室がとことん寛げる海の別宅仕様だから気分が晴れる
全100室の客室はすべてオーシャンフロント。2階建ての低層にこだわり、まるで海辺の別宅にいるような滞在が叶う。客室は「フゥシ(星)」「テン(天)」「ハル(畑)」と特別室「ティーダ」に分かれ、上の写真は「フゥシ」(約94㎡)。
全室に“土間ダイニング”という海を愛でるダイニングを設け、大きな冷蔵庫やオーブンレンジ、IH調理器を揃えるのが特徴だ。
全室が夕陽の絶景スポットであることもポイントだ。それも海岸線に約1kmに渡りワイドにリゾートを建てたゆえ。
寛いで夕陽を眺められるようにリビングに大きな窓やバルコニーを設け、写真の「ハル」ではバルコニーのソファで夕暮れ以降のマジックタイムを楽しむことができる。
4室のみの特別室「ティーダ」(約260㎡)はヴィラタイプのスイートルーム。20mのプライベートプールを配し、テラスからそのままビーチへ出られるので南国気分は何倍にも上がる。
プールサイドと海の間に屋外リビングがあるのも魅力で、海を眺めながら泡酒を開けるにも絶好の場所。寝室が2部屋あるので仲間同士や2世代で滞在するのに最適だ。