「できれば毎日連絡が欲しい…」素直に伝えた女が、付き合って1年で弁護士の彼にフラレた理由

Q2：男が女に対して気持ちが冷めてしまった理由は？

こうして交際に至った私たち。しかし言っていた通り、風磨は仕事が忙しい時には本当に忙しそうで、まったく構ってもらえない日もあった。

それでも私は、毎日連絡を取るようにはしていた。

― 葵：今日もお仕事お疲れ様です。今日は実家でご飯食べたよ〜

そんな些細なことでも、何も連絡をしないよりはマシだと思っていた。そしていつ会えるかわからないので予定はほぼ空けていたし、たまに会える週末は、彼に疲れさせないように最大限努力していたと思う。

「風磨くん、今日は映画行かない？観たいものがあって」
「映画かぁ…。家でテレビで観ない？」
「え〜そっか…。じゃあ買い物は？この前気になるワンピースがあったんだけど、選べなくて」
「それ、俺もわかんないと思うけど大丈夫？（笑）」
「いいの。風磨くんと買い物行けるだけで嬉しいから」

こうしてお互い無理のない範囲で過ごしていた。

ただ私は、毎日会いたいし毎日たくさん連絡も取り合いたい。でも風磨は真逆のタイプで、“連絡は必要最低限でいい”と思っている。

「風磨くんってさ、本当に連絡くれないよね」
「そう？俺、結構マメに返信していると思うけど」
「うん。それに関してはありがとう。でも本当は、もっと会いたいな。だって私、風磨くんのこと好きだし」
「ありがとう。ごめんね、忙しくて」
「ううん、それはいいの。わかっているから。でも会いたいな〜」
「善処します」

そんなやり取りが繰り返されていた。でもケンカをしたわけでもないし、私もそこまでしつこく連絡を迫ってはいない。

しかし風磨が忙しくて、そのことが原因で何度かケンカをしたことがあった。一番大きかったのは、旅行に行けなくなった時かもしれない。

1ヶ月前くらいから、「箱根へ行こう」と話していた私たち。しかし直前になって、風磨に急な出張が入って行けなくなってしまった。

風磨が予約してくれていた宿がすごく良かったし、前から楽しみにしていた分、相当ショックを受けた私。それなのに落ち込んでいる私に対して、風磨が信じられないことを言ってきた。

「ごめん！でもせっかくだし、予約も取れたし…誰か友達と行ってきたら？お金は僕が払うから」

そういう問題ではない。ただ私のことを、何もわかっていない。

「違うよ、私は温泉に行きたいんじゃなくて、風磨くんと一緒に行きたかったの！それすらわかってくれないの？」
「ごめん、そういう意味ではなかったんだけど…」
「もういいよ。温泉も、キャンセルしといて」

別に忙しいことに怒っているわけではない。しかし風磨は本当に、私のことを大事に思っているのだろうか。

「ごめんね、葵。機嫌直して」
「もういいよ」

ただこの怒りも、長く続くものではない。結局私たちは宿をキャンセルし、風磨は仕事。私は何もすることがなくて、結局実家で大人しく過ごした週末となった。

このことが直接的な原因になったとは考えにくいけれど、ここから2ヶ月後に、まさかの振られてしまった。

風磨のことが本当に好きだったし、私の愛情は存分に伝わっていたはずだ。それに半年くらい前から少しはっぱをかけると、「葵の34歳の誕生日までには…」とも言っていた。

それなのに、どうして彼は私のことを捨てようとするのだろうか。

悲しくて悲しくて、立ち直れずにいる。


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