Q2:女が別れたいと思った理由は?
実際に交際してみると、いろいろと意見の食い違いは出てくるものだが、お互い頑固なところがあるせいか、頻繁に口ゲンカになる。
例えば僕は連絡がマメではない。それに対して、怒ってくる彩花。
「潤さぁ…。なんで昨日、LINEの返信をくれなかったの?」
「スタンプで返したじゃん」
「違うよ、私はちゃんと返信が欲しいの。別にどうでもいい連絡じゃなくて、“明日何時に会う?”って、必要なラリーだと思わない?」
「忙しい時にそう言われても…無理だよ。こっちは忙しいんだし」
「返信に、どれほど時間がかかるっていうのよ」
彩花も意外にワガママで、自分の意見を絶対に曲げない。でも僕も、曲げない。
結局お互い言いたいことを言って、少し経ってなんとなく仲直りする…というパターンの繰り返しだった。
「潤って年下だけど、もっと大人かと思ってた」
「それを言うならこっちのセリフでしょ。彩花のほうこそ年上っぽくなさすぎ。それにこんなんじゃ、結婚とか考えられないから」
「あっそ。そういう言い方、やめたほうがいいよ」
売り言葉に買い言葉が続くこともあった。
でも3ヶ月目に入ると、だいぶ関係性は落ち着いてきた気がする。だから口論の数も減っていたはずだ。
「なんでこんなにケンカするんだろうね、私たち」
「なんでだろう…まぁ仲良くやっていこう」
「そうだね、カッとなってごめんね」
そしてお互いの生活や家にもすっかり慣れ、週末はどちらかの家でほぼ過ごしていた。彩花がご飯を作ってくれることも多く、それが日常となっていき、僕はかなり幸せを感じていた。
「潤、これ美味しい?」
「うん」
「潤が今日はうちに来るから、朝から鶏肉を特製のタレに漬け込んでいたんだよ。だから味が染みているはず!」
「そうなんだ」
たしかに、彩花が作ってくれた唐揚げは美味しい。そんな美味しい食事をしながら映画を観つつお酒も飲み、楽しい週末は過ぎていく。
「潤、食べ終わった?」
「うん。洗い物は僕がするよ?」
「本当に?ありがとう」
食器を洗い終わり、また二人でソファでのんびり映画を観る…。そんないつも通りな土曜を過ごした翌日、彩花が「わからない」と突然言い出した。
大きなケンカもしていなければ、この前日はいたって普通に時間が流れていた。だからこそ、どうしてこうなったのか、突然思いついたのか、それとも前から考えていたのか…。
彩花の気持ちがわからず、そしてどうすればいいのか迷走している。
▶前回:マッチングアプリでの初デート。外銀勤務の男も乗り気だったのに、2回目がなかったワケ
▶1話目はこちら:「あなたとだったらいいよ♡」と言っていたのに。彼女が男を拒んだ理由
▶NEXT:6月29日 日曜更新予定
女が男に愛想を尽かした理由は…
この記事へのコメント
半分は焼き鳥のPRかなw 彩花もかなり気が強い女。わがままだし10歳程度歳上のオジと合うんじゃないかな。