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【大倉山グルメ3選】最旬カフェ・人気焼肉店・伝説のバー、オトナの男の「ひとり時間」を満たす休日グルメ散歩

50代の初体験。挑むは「孤独のグルメ」風情


正直、ひとりのごはんはあんまり得意じゃない。食事って喜びを分かち合う相手がいるから美味しいわけだし。

けれど、今日は仕方ない、いざ、ひとりメシ。気になる店は見つけてある。カウンターしかない焼肉屋。結論から言うと、これが大正解だった。


何より、女将がいい。付かず離れずの心地良い距離感でいろいろと気にかけてくれる。


まずは名物の「アツタン」。厚さに驚いていると「両面だけでなく側面も焼いてくださいね、パンパンに膨らんでくるまでじっくり」。言われるまま焼けば最高。

次を迷っていると「男性ならホルモンかな、味噌ダレがビールに間違いなく合いますから」。

絶妙のタイミングで教えてくれる。


楽しんでいると暖簾からスーツ姿の男性がひょっこり顔をのぞかせ、女将に「今日、イケる?」「大丈夫ですよ」「じゃ、着替えてくるわ」。

そんな手もあるのか。ひとりでも入りやすいこんな店があるなんていいじゃないか、大倉山。

家族としての私もあって、男としての私もある


ひとり焼肉は大満足だった。女将によると、週末は家族も多いそうだから、今度ふたりを連れ出そう。きっと喜んでくれる。


帰ろうと歩き始めたそのとき、ふいに「あと一軒」。そんな欲が頭をもたげた。今晩はふたりとも遅くなる。ならば、もう少し飲んでもいい。

自然と足はある場所に向かっていた。以前、野毛には行ったことがある本格バーで、姉妹店が大倉山にあることは知っていた。

読書しか趣味らしい趣味のない自分にバー巡りは唯一の道楽だった。ただぼんやりしたい夜は決まってバーを訪れた。何より、いるだけで紳士になれる、あの空気感が良い。

大袈裟に言えば、男の人生に不可欠な充電時間。気付けば、件のバーの扉の前にいた。