男と女の答えあわせ【A】 Vol.262

3歳年下の男から「好き」と言われたものの…34歳の女が、一晩で関係を終わらせたワケ

A1:無意識のうちに、近くなっていただけのこと。


龍太と出会ったのは、知り合いが招待してくれた軽井沢の別荘でのホームパーティーだった。

女友達が家主と知り合いで、誘ってくれた会に行くと龍太がいた。

男女6名のホムパは盛り上がり、特に龍太とは最初から気が合った。ひと通り盛り上がった後、龍太と「東京でも飲みましょう」という話になった。

ただ約束はしたものの、「このままスルッと流れるのかな?」とも思っていた。でも龍太は本当に誘ってくれて、二人で飲み直すことになる。

そしてデート当日。

食通の人たちがこぞって「お気に入りのお店」だという、『トラットリア シチリアーナ・ドンチッチョ』のカウンター席へ肩出しトップスで私は向かったのだけれど、席へ着くなりこんなことを言ってきてくれた。


「その洋服、かわいいね。いや、果林ちゃんが可愛いのか」
「本当に?ありがとう」

この時の「可愛い」はすんなり受け入れられた。

でもこの初デートで、私は何度か「ん?」と思うことになる。

「果林ちゃんって、人懐っこいってよく言われない?」
「んー、言われるかも。距離感が近いね、とかもよく言われる」

私は話している時に、つい人に寄ってしまう癖がある。そっちの方が聞き取りやすいし、夢中で喋っていると思わず体が傾いているらしい。

「だよね。うっかり、ハマっちゃいそうだもん」
「またまた〜」

カウンター席だったこともあり、お互いの席が近くなっていることに気が付く。でも私も距離が近いかもだけど、龍太も近い。

「いや、龍太くんも距離近くない?」
「そうかな?果林ちゃんだからね」
「お互い近いとか、ウケるね」

『トラットリア シチリアーナ・ドンチッチョ』に来たら絶対に外せない、「螺旋状のシチリア伝統的パスタ」を食べながら、私は「パーソナルスペースが近い二人なんだな」なんてことを思っていた。


美味しい食事に、店内の本場のイタリアにいるような雰囲気も相まって、ワインも進む。

そしてデートが進むと、また龍太はサラッと私を褒めてくる。

「果林ちゃんと会話するの、好きだな。すごく楽しい」
「私も。龍太くんといると、話したいことがどんどん出てくる感じ」

でもここまで褒めてもらうと、逆に疑いたくなる。

― この人、どこまでが本心なんだろう?

褒めてくれるのは嬉しいし、「楽しい」と言ってもらえたらもちろん喜ばしい。でも龍太はどこか表面的というか、まるで毎回、誰にでも言っているような軽さがある。

そして私が一番モヤっとしたのは、龍太のこのセリフだった。

「果林ちゃんの彼氏になれる人って、幸せだろうね」

このセリフを、どう受け止めるのが正解なのだろう。

― あなたは「私の彼氏にはならない」ってことですか?

「可愛い」とか、「会話は好き」とか言ってくるくせに、まるで他人事のように彼氏のことを言ってくる龍太。

遊ばれているのか、なんなのか…。

龍太の本心がわからない。それに、最初から「可愛い」とかサラッと言ってくる男性は要注意だ。こういう人は基本的にただの“人たらし”で、ロクな男性はいない。

けれども、一緒にいて楽しいのは事実。だからもう一度、龍太とデートへ行ってみることにした。

この記事へのコメント

Pencilコメントする
No Name
龍太がきちんと告白してくれないという事はさほど本気でもなかったんだろうから( あわよくば都合のいい女に出来るかな程度…) 、わざわざ家に泊まってsexせずにフェードアウトすればよかったじゃん。 こんなアンサー信じられない。アラフォー目前の独女がライトな関係のひとつやふたつあってもいいとか、よく言うわ。
2025/04/06 05:1746返信3件
No Name
何言ってるんだ、果林!理解不能。
この人日本人じゃないのかな。
2025/04/06 05:1230返信2件
No Name
人との距離感がおかしくて簡単に股開くようなオンナが何言っても響かない。
2025/04/06 05:2028
もっと見る ( 18 件 )

【男と女の答えあわせ【A】】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo