2024.10.20
男と女の答えあわせ【A】 Vol.238A2:“勝手に自爆した”と思った
そして恭平との初デートの日。何度か、「何が食べたいですか?」などのやり取りを経て、彼が選んだお店は中目黒にある和食居酒屋『ひぐらし』だった。
「素敵なお店!初めて来ました♡」
「良かった〜。理子さんをお連れするお店、どこが良いのか本当にわからなくて。かなり頑張って探しました」
「お店選び、大正解じゃないですか」
カウンター席というのも良かったし、何より肩肘張らずに楽しめる感じが良いなと思った。
今日のデートをそれなりに楽しみにしていた私。しかしデートが始まってすぐ、微妙なザワつきを覚える。
「まさか理子さんがデートをOKしてくれるなんて、思っていなかったです」
「そうですか?」
「引く手数多でしょうし…。僕で大丈夫でした?」
「もちろんですよ。じゃないと、こうやって来ませんし」
「僕で大丈夫でした?」という質問を、デート相手にするだろうか。
確かに、私はモテる。ハッキリ言って、引く手数多でもある。顔面偏差値も高いという自負があるし、27歳という年齢もまだ武器にはなる。
おかげでデート相手には困っていないけれど、本当に興味がない人だったら、そもそも食事になんて行かない。
今日この場にいることがアンサーでもあるのに、なんだか恭平はウジウジしている。
とりあえず気にせずに食事を進めてみるけれど、恭平は私の元カレのことが気になって仕方ない様子だ。
「理子さん、前は優しい人がタイプって言っていましたけど…。もし聞いて良いなら、前の彼氏さんとかは、どんな感じだったんですか?」
「年は35歳で、経営者でした。最初は良かったんですけど、女関係がルーズで。それに耐えられなくて、別れたんです。だから次の人は、優しくて誠実な人がいいなと」
美味しいアテを食べながら包み隠さずと答える私もどうなのかと思ったけれど、真実だから仕方ない。
「そうですか…でもやっぱり、経営者とかなんですね」
「彼も、美容クリニックを経営していて。だから出会ったんです」
元カレのことを聞かれるのはまったく厭わない。この先に関係を進めるなら、お互いの恋愛観や、別れた理由などを知っておくのは大事なことだから。
しかし恭平の場合、それとは違う意味も含まれていたらしい。
「めちゃくちゃ稼いでそうですね、その元彼氏さん」
「まぁ…それなりに」
そう言うと、急に自分の年収の話を始めた恭平。
「僕、誠実です!でも年収が……。本当に、ただの一般サラリーマンなので」
「そんなの関係ないですよ」
そうは言いながらも、最低限の年収は必要だし、東京で暮らすにはお金がかかる。
私もただの美容皮膚科のナースだし、良い暮らしを求めるならば、年収2,000万以上は必須なことも知っている。
でもそれをどこまで求めるか?私的には、「年収1,000万くらいあればいいなー」という感じだった。
「でも、もし興味本位で聞いて良いなら…。いくらくらいなんですか?」
「年収1,000万くらいです」
恭平は、大手企業で働いていて年収1,000万は、むしろ「想像していたより稼いでいるな」と思った。
ただ、恭平の中でそれくらいのレベルだと“私には見合わない”と勝手に判断したようだ。
「理子さんが、相手に求める最低条件と言いますか…最低年収みたいなものってあるんですか?」
「一応ありますけど…。“それなりに”、ですかね」
― 恭平と付き合って、もしこの先結婚したら、きっと大事にしてくれるだろう。優しいし、誠実で良い家庭を築けそう…。
そう思っていたのに、勝手に自爆し始めた恭平。
「理子さんの求める年収は、絶対高いですよね。年収1,000万だと厳しそう」
男性は、自信があるほうが絶対にモテる。
根拠のない自信でも良いし、「今はダメかもだけど、必ず幸せにするし、将来性を見て欲しい!」でも何でもいい。その勝手な自信に、女は男らしさを感じることもある。
ただその一方で、こちらは何も言っておらず、何もしていないのに、勝手に自爆していく男性もいる。
そして何よりも。
年収1,000万くらいあればいいと思っていたけれど、恭平が勝手にジャッジしたことで、「年収1,000万って、そんなに生活できないの?」と私は思い始めてしまった。
― 年収1,000万って…。東京だとやっぱり微妙なのかな。
結局一緒にいる将来も見えず、自分の求める条件もわからず、私は何となく連絡を取るのをやめた。
▶【Q】はこちら:東京だと「年収1,000万・手取り月60万男」は結婚対象外?30歳日系サラリーマンの苦悩
▶1話目はこちら:「この男、セコすぎ…!」デートの最後に男が破ってしまった、禁断の掟
▶NEXT:10月26日 土曜更新予定
男が気になるデートコーデとは
元カレどんな人だった?に対しては、「結婚願望のない人で、更に女性関係がルーズで私が耐えられなくて別れたよ」位で、8才上の経営者は言う必要なかった。一方で求める最低年収は“それなりに”ではなく「私も仕事続けるので1千万なら十分だと思います」と答えればいい!
いや、初対面で褒められ過ぎると返って不信感を抱く事もある。必死なの?とかマニュアル通り!ワンチャン狙いかよと思う女性も少なくない。
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