東京3C男子 Vol.5

「今週末ウチくる?」カレー店で初デートしたら、家への誘いに女性から“OK”が出た。その理由とは

カメラマン、クリエイター、カレーをスパイスから作る男──。

これらの男性は“付き合ってはいけない男・3C”であると、昨今ネット上でささやかれている。

なぜならば、Cのつく属性を持つ男性はいずれも「こだわりが強くて面倒くさい」「自意識が高い」などの傾向があるからだそう。

果たして本当に、C男とは付き合ってはならないのか…?

この物語は“Cの男”に翻弄される女性たちの、悲喜こもごもの記録である。

▶前回:「仕事がデキる女は、彼女にしたくない」26歳男のストレートな本音に、女は思わず…


カレーをスパイスから作る男/奈那(28歳)の場合【前編】


「山本さんはどうです?独身ですよ」
「うーん…優しそうだけれど、なんかピンとこない」
「総務部の鈴木君は?彼女募集中だって言っていました」
「あんまり印象にないなぁ…」

大手損害保険会社のランチタイム。

春の陽ざしが降り注ぐ吹き抜けの社員食堂の中2階から、日比野奈那は後輩の新川美月と共に、ショーウインドウを覗くように若手男性社員を眺めていた。

4月の希望にあふれる季節だというのに、浮かない顔をしている奈那。

ついこの前、2年間交際していた恋人と別れたばかりなのだから、それも仕方のないことだった。

「いいと思いますけどね、ウチの会社の人」

奈那の元気がない様子を見た美月は、お節介にも社内恋愛を勧めてくれている。それでも奈那の渋い表情は変わらない。

「確かに、ウチの会社は真面目な社風で、狙い目というのはわかるよ。ただ、それだけの人が多いのよね。面白みがないというか…」

前の彼氏と交際前、先輩や同僚から誘われ、社内の男性とは何人かとデートしたことがある。

だが、そういうマニュアルが社内で出回っているのかと思うほど、誰も彼もが何の印象にも残らない、判で押したようなつまらないデートだったのだ。

「でも元カレさんは、お役所勤めの方だったんですよね」
「うん、やっぱり一緒にいてワクワクするようなところがなくて。見た目は好みだったけど、今思えば、刺激のない2年間だったの」

元カレとも、毎週カレンダー通りに土曜のデートを繰り返す日々だった。

行く場所も、ショッピングモールや家族連れでにぎわう観光地。もしくは誰もが知るレストラン。優しくいい人だったが、無趣味で自己主張がない人だった。

別れを切り出したのは、奈那から。

「お互いに仕事が忙しく、気持ちがすれ違ってると思う」などとそれらしい理由をつけて別れたものの、本当の理由は「トキメキがなく、つまらないから」だった。

― 後悔していないけど、やっぱりひとりは寂しいものよね…。

ランチのポークカレーを口に運びながら、奈那はため息をつく。

カレーはおそらく、業務用レトルト食材だろう。辛さをほとんど感じないものの、子どもの頃から馴染みあるような庶民的な味わいが、花冷えの奈那の心を優しく包んだ。

この記事へのコメント

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趣味もなく毎日ぼーっと過ごしてるようなクソつまらない人間ほど、異性に面白さを求めているのかねぇ。つまらないだの印象に残らないだの退屈で刺激がないだのうるさいったら。 小嶋とは刺激が有り過ぎてドン引きしたとか....どうせそんなオチでしょう😂
2024/07/09 05:2226返信2件
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私は、ちょっと嫌だな小嶋さん。馴れ馴れしい所もだしグロテスクな料理じゃ苦手な人もいるから正直な感想言ったら不機嫌になりそう。スパイスや料理に関するウンチクも毎度毎度だとうんざりしそう。 インドカレーとか、たまに食べるから美味しいのであって、しょっ中インネパ巡りしてたら飽きる。カレーをスパイスから作る男子に偏見ないけど小嶋とは合わない。
2024/07/09 05:3326返信5件
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前置きが長過ぎると感じた。 「今週末ウチ来る?」 「ぜひ」 で続きは来週って。
2024/07/09 05:1522
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