39歳とは思えない、艶のある美肌の秘訣とは?女優・松本若菜が語る美容習慣

「バイトを掛け持ちした過去も愛し、いま、“職業・女優”と言い切れます」


それからはオーディションを受けながらバイトを掛け持ちする日々。


「鰻屋さん、お鮨屋さん、沖縄料理屋さん、お蕎麦屋さん(省略)」と指を折って数えたら7軒。

そんな中で10年経った32歳の時に転機が訪れる。映画『愚行録』での演技が高く評価され、ヨコハマ映画祭で助演女優賞を受賞したのだ。

「ずっと自信がなくて、将来が全く見えなかった恐怖もあったし、どうしたらいいか分からなくて凄くもがいていた時期。そういう時期も肯定してくれた賞で、自分がやってきたことが間違ってなかったと思える出来事でした。

助演女優賞をいただいたことで、だったら助演を極めたい、作品に松本若菜の名前があったら観たいと思われる俳優になりたいと、考え方も変わっていきました。

いままでは自分の役のことしか頭になかったのが、作品全体を考えるようにもなりました。

自分が助演の時、いかに主演を引き立てられるか、自分の居場所を見つけたからこそ、“居方”を意識するようになったんです。

いま思えば、あの時が転換期というか、少しずつ霧が晴れかけた瞬間だったなと思います」

とはいえ一筋縄ではいかない世界。自分の意識は変わっても、「そのあとも3〜4年はもがいていました」と松本さん。

前述のとおり受賞後2年はアルバイトも続け、「本当に芝居を辞めようと思ったのは1回だけ」という出来事もあった。

「具体的には言えないんですけど、もう無理だと限界を感じた時があって、その時だけ、向いてないかもと思ったんですよね。

それで唯一母にだけ、『私、この仕事が終わったら、もう実家に帰る』と言ったんです。そしたら、母は『分かった』しか言わなくて、理由も聞かない。

いまになってこそ思うんですけど、たぶん母は、私が限界でも辞めないのを分かっていて、逃げ道を作ってくれたんだろうなと。

上京する時も大反対されたのに頑固に行くと言って出て、そう言わないとこの子……と思ってくれたんでしょうね。“分かった”しか言われなかったけど、その言葉にとても救われました」

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