一度は食べたい! あの名店の看板パスタ Vol.4

一度は食べたい! あの名店の看板パスタ

同じ味を5人のシェフが守りお客はそれを愛し続ける。

冷たいキャビアのスパゲッティ

髙塚良氏は、今年で25周年を迎えた『リストランテ山﨑』の5代目シェフである。’08年、弱冠29歳で同店シェフに就任した際、彼は“冷たいキャビアのスパゲッティ”の作り方を、考案者である初代・寺島豊氏より直接手ほどきされた。

塩茹でしたフェデリーニを氷水で締め、水気をよく切り、オリーブ油や浅葱などと和え、キャビアをのせる。極めてシンプルだが、それだけに要点はある。茹でたパスタを大理石上で冷ます『マルケージ』のスペシャリテがベースだが、今では彼の地でも日本人好みに昇華されたこの方法を取り入れている、と髙塚氏。現在もこのパスタを目的に訪れるお客は後を絶たない。

だが氏は店の味を守る一方、自身の色を出すことも忘れない。“グアンチャーレとスクランブルエッグのスパゲッティ”は就任後、ランチの定番として新たな店の顔となった。リニューアルオープンに供い、山﨑順子オーナーがイタリアで出逢った逸材。その出逢い運と眼力に相変わらずブレはない。

グアンチャーレとスクランブルエッグのスパゲッティ¥5,775のランチコースより。スクランブルエッグとたまねぎソースで和えたパスタをグアンチャーレで包んだ美皿

右.仔羊のロースト、桜海老のアクセント、ピマン・デスプレットの香り¥10,500のコースより 左.白が基調の美空間

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